特発性間質性肺炎の診断と重症度分類の改訂(2024年4月)

特発性間質性肺炎は指定難病(指定難病85)の一つに登録されていますが、2024年4月からこの診断と重症度分類が変更されることとなりました。
(参考:日本呼吸器学会ホームページhttps://www.jrs.or.jp/information/jrs/20240308101401.html)

要点は、以下の通りです。

①診断に外科的肺生検が不要

②特発性胸膜肺実質線維弾性症(特発性上葉優位型肺線維症、iPPFE)が新たに認定が可能

③PaO2≧80torrでも6分間歩行試験で最低SpO2が90%未満なら重症度Ⅲに分類

これは非常に大きな改訂となります。

特にこれまでは動脈血液ガス検査で酸素状態がよい方は、6分間歩行試験で低酸素があっても重症度Ⅰに分類されていましたが、これに該当するかたが重症度Ⅲに分類され、公費助成をはじめから受けられるようになりました。

もともと、特発性肺線維症では、動脈血液ガス検査でPaO2が80torr以上であっても、約半数で6分間歩行試験で90%未満となります。また、新たな重症度分類で分類したほうが、予後識別性が高いことが報告されています。

6分間歩行試験に関しては、以下の記事もご覧ください。

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