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特発性肺線維症(IPF)以外の間質性肺炎の死因
特発性肺線維症(IPF)の死因では、2014年の研究では急性増悪が多く、その後の2020年の研究では慢性呼吸不全が多いと報告されています。 特発性肺線維症以外の間質性肺炎全体では、死因はどうでしょうか。 先ほどの2020年の研究結果から引用した結果です... -
肺炎に対するデキサメサゾンは入院期間を短縮する
新型コロナで脚光を浴びたデキサメサゾンですが、これまで幾度となく肺炎に対する有効性は議論されてきました。 今回オランダから、肺炎に対するデキサメサゾンの有効性を検討した研究が報告されました(多施設共同無作為化二重盲検プラセボ対象試験)。 W... -
特発性肺線維症(IPF)の経過は様々で定期的な検査がとても大切
特発性肺線維症(IPF)は、 慢性かつ進行性に悪化する 原因は不明、成人発症 肺のみの病変(肺以外には病変はない) 予後不良だが経過は患者によって様々で予測が難しい といわれています。 症状のない時期から気づかないうちに進行し、ある日咳や労作時の... -
新型コロナの後遺症調査:日本の電話インタビュー結果
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の後遺症に関する日本からの報告です。 日本の一施設に新型コロナで入院された患者を対象に、電話インタビューを行い、どのような症状が残っているかを調べた研究が報告されました。 Miyazato Y, et al. Prolonged ... -
間質性肺炎合併の肺高血圧症に対する吸入トレプロスチニル
間質性肺炎の合併症の一つに肺高血圧症がありますが、現状ではこの肺高血圧症に対する有効性の確立した治療薬はありません。 しかし、2021年に吸入トレプロスチニルの安全性と有効性を評価した研究結果が報告されました(INCREASE study)。 Waxman A, e... -
IPAF基準を満たす間質性肺疾患のうち、シェーグレン症候群の分類基準を満たすのは40%
IPAF基準を満たす間質性肺疾患のうち、シェーグレン症候群がどの程度潜在性に隠れているかを検討した研究がアルゼンチンから報告されました。 Auteri S, et al. Occult primary Sjögren Syndrome in patients with interstitial pneumonia with autoimmune... -
急性増悪の時の胸部CT検査:すりガラス影と浸潤影
急性増悪を疑うときには、胸部CT検査を行っています。胸部CT検査では、 もともとの間質性肺炎の影に加えて、 新たな両側のすりガラス影や浸潤影の出現 が特徴です。 (図. 左が背景の間質性肺炎、右が急性増悪を疑う新たな陰影。Baratella E, et al. Ima... -
急性増悪時に行う血液検査と気管支鏡検査
急性増悪の時の血液検査では、CRPやLDHの上昇だけでなく、KL-6、SP-D、SP-Aなどの上昇を認めることが多いとされています。その他には、 プロカルシトニン(PCT) β-D-グルカン サイトメガロ抗原血症、サイトメガロウイルス抗体 BNPやNT-proBNP D-ダイマー ... -
新型コロナ:発症後の心肺機能の経過
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)発症後の心肺機能の経過について、 オーストリアから多施設観察研究の報告です。 Sonnweber T, et al. Cardiopulmonary recovery after COVID-19: an observational prospective multicentre trial. Eur Respir J 202... -
オフェブの副作用:下痢の対策
ニンテダニブ(商品名:オフェブ)の副作用の主なものは、下痢、消化器症状、肝酵素上昇などが報告されています。 添付文書から引用すると、その頻度は 下痢:56% 悪心(吐き気):22% 食欲減退:5-10% 肝酵素上昇:12% といわれています。 下痢の対策...