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がん治療薬の免疫チェックポイント阻害薬を自己免疫性疾患に用いた際の安全性
肺がんのみならずがん治療は目まぐるしい進歩を遂げています。その中で免疫チェックポイント阻害薬は革新的な治療薬ですが、自己免疫性疾患がある場合や免疫関連の有害事象が問題となります。 自己免疫性疾患を有する患者に対する免疫チェックポイント阻害... -
好酸球数の正常値はおよそどのぐらいか
血中の好酸球数の正常値はどの程度なのか、オーストリアからの研究結果の報告です。 Hartl S, et al. Blood eosinophil count in the general population: typical values and potential confounders. Eur Respir J 2020;55. 背景 血中好酸球数への関心... -
関節リウマチに伴う間質性肺炎、画像の違いによる死亡率と死因
関節リウマチの重要な臓器病変として間質性肺炎がありますが、日本の単施設から間質性肺炎の画像パターンと死亡に関して検討した研究が報告されています。 Kakutani T, et al. Related factors, increased mortality and causes of death in patients with... -
口唇腺生検、シェーグレン症候群診断のための重要な検査
シェーグレン症候群の診断基準の一つに、口唇腺生検の組織所見が含まれています。 口の中には小唾液腺というが存在し、その中でも口唇に分布するものを口唇腺といいます。つまり唇に存在する小唾液腺を狙って生検するものです。 (図. シェーグレン症候... -
急性増悪後の予後は原因の有無にかかわらずほぼ同等
急性増悪(AE, acute exacerbation)は、現在では原因が不明であるidiopathic AEと原因がわかっているtriggered AEに分類されています。急性増悪の原因には、感染や検査手技、外科的肺手術、薬剤など様々なものが誘因となることが知られています。 この原... -
IPFの急性増悪か他の原因による急性呼吸不全かの鑑別は非常に重要である
特発性肺線維症の患者では、急性増悪を発症することが知られていますが、急性増悪に類似した病態として肺炎などに伴う急性呼吸不全があります。その両者の鑑別が大変重要であることを述べた研究が日本から報告されています。 Teramachi R, et al. Outcomes... -
急性増悪にも原因があるものと原因不明のものがある
急性増悪(AE, acute exacerbation)は、かつては原因不明とされていましたが、最近では感染や検査手技、外科的肺手術、薬剤などが誘因となることが知られています。 2016年にこれらをまとめた報告がなされ、 原因が不明なものをidiopathic AE 原因があ... -
トレプロスチニル吸入群の複数の疾患進行イベントの発生率はどの程度か
2021年に間質性肺炎に伴う肺高血圧症にはじめて有効性が確認された吸入トレプロスチニルの試験結果が報告されました。 今回その後の追加解析の結果がAm J Respir Crit Care Medに報告されています。 Nathan SD, et al. Efficacy of Inhaled Treprostinil o... -
KL-6と肺機能には負の相関(全身性強皮症)
日本から全身性強皮症の経過を7年追った研究が報告されました。 Utsunomiya A, et al. Clinical course of Japanese patients with early systemic sclerosis: A multicenter, prospective, observational study. Mod Rheumatol 2021;31:162–70. 目的 日... -
日本初のがん悪液質に対する薬剤:エドルミズ
日本初の「がん悪液質」に対する内服薬であるアナモレリン塩酸塩錠(商品名:エドルミズ)が発売されました。 非小細胞肺癌に伴うがん悪液質患者を対象にした臨床試験(ONO-7673-04試験)では、 LBM(除脂肪体重)の12週間の平均変化量は、 エドルミズ群...