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過敏性肺炎とIPFの画像的な鑑別(Respir Investig. 2024)
過敏性肺炎と特発性肺線維症の鑑別は非常に難しいですが、画像的な特徴で両者を鑑別しうるスコアリングモデルが提唱されました。 ①牽引性気管支拡張を伴うすりガラス影②上肺葉の気管支血管側周囲の陰影③肺野陰影のランダム分布 これら3つのCT特徴が過敏性... -
【まとめ】抗ARS抗体陽性の間質性肺炎
筋炎関連の間質性肺炎は、その筋炎特異的自己抗体に応じた病態を考えることが重要です。 特に抗ARS抗体は急性、慢性の両方の経過をたどり、初期治療対応や経過中の再燃が問題となる一群です。 抗ARS抗体の種類 8種類の抗ARS抗体 現在、抗ARS抗体には、抗Jo... -
2024年「肺の日・呼吸の日」のご案内
愛知県で「肺の日・呼吸の日」として間質性肺炎に関する市民公開講座が開催されます(主催:日本呼吸器学会東海支部)。 間質性肺炎やCOPD、リハビリ、肺移植、そしてワクチンについてなど大変充実した内容です。 事前参加登録が必要となりますので、ぜひ... -
【まとめ】抗MDA5抗体陽性の間質性肺炎
筋炎関連の間質性肺炎は、その筋炎特異的自己抗体に応じた病態を考えることが重要です。 特に抗MDA5抗体は急性の経過をたどり、極めて予後不良な一群であることがわかっています。 抗MDA5抗体陽性の発症:水辺、10月~3月が要注意 筋炎関連の間質性肺疾患... -
高齢者に対するニンテダニブの使用に関する注意
特発性肺線維症、進行性の間質性肺炎、全身性強皮症に伴う間質性肺疾患の治療薬の一つにニンテダニブ(商品名:オフェブ)がありますが、実は高齢者に関しての副作用のデータは不足しています。 ニンテダニブに関しては以下の記事もご覧ください。 一般的... -
間質性肺炎と家族歴
間質性肺炎において、「間質性肺炎の家族歴がある」というのは非常に重要な情報です。家族歴がある間質性肺炎の場合、画像的な特徴があったり、予後が不良であったり、一つの重要な要素と考えられています。 このページでは間質性肺炎の家族歴に関して、既... -
IPFに対する長期的なリハビリ効果(Thorax. 出版年: 2023)
論文のタイトル: Long-term effect of pulmonary rehabilitation in idiopathic pulmonary fibrosis: a randomised controlled trial著者: Kensuke Kataoka, et al出版年: 2023ジャーナル: ThoraxPMID: 37012071 日本からリハビリに関するRCTが報告されま... -
間質性肺炎の咳重症度と予後(Am J Respir Crit Care Med. 2024)
論文のタイトル: Epidemiology and Prognostic Significance of Cough in Fibrotic Interstitial Lung Disease著者: Yet H Khor, et al出版年: 2024ジャーナル: Am J Respir Crit Care MedPMID: 38536110 特発性肺線維症は咳症状が強いこと、間質性肺炎に... -
シェーグレン症候群に伴う間質性肺炎は指定難病で重症に分類
シェーグレン症候群は指定難病の一つであり、その診断基準は日本では1999年の厚生省研究班の改定診断基準が用いられています。 重症度はESSDAIを用いて判定し、5点以上で重症と判断します。 ESSDAIでは、肺病変があると×5倍の点数(重み(係数)は5)とな... -
シェーグレン症候群の疾患活動性指標
シェーグレン症候群の疾患活動性には、 ESSDAI ESSPRI があります。特にこのESSDAIは指定難病の重症度の判定にも用いられていますので、大変重要な指標です。 ESSDAI ESSDAIは、EULAR Sjogren Syndrome Disease Activity Indixの略語であり、 健康状態 リ...