関節リウマチの治療中に新たな肺の影が出現することは経験します。
その際の鑑別疾患としては、細菌性肺炎やウイルス性肺炎、間質性肺炎など多岐にわたりますが、特に、関節リウマチで重要な治療薬であるメソトレキセートを使用している場合、肺の影がメソトレキセート関連の肺障害かどうかの鑑別が重要です。
2006年に日本の施設から、関節リウマチ患者でメソトレキセート関連の肺障害が起こった際のリンパ球動態に関する研究結果が報告されました。
この報告によると、メソトレキセート関連の肺障害が起こった際は、血中のリンパ球数が低下し、
一方で、気管支肺胞洗浄液中のリンパ球分画は上昇し、特にCD4陽性T細胞の分画が上昇することが明らかとなりました。