間質性肺炎全般– category –
-
IPFの新たな予後予測モデル:DO-GAP
特発性肺線維症(IPF)の予後予測モデルにGAPモデルがありますが、今回このGAPモデルに6分間歩行試験の歩行距離と労作時低酸素血症を加えた改訂版GAPモデルが報告されました。 Chandel A, Pastre J, Valery S, King CS, Nathan SD. Derivation and validat... -
IPF合併肺がんのニンテダニブ+化学療法(J-SONIC)
特発性肺線維症(IPF)患者の重要な合併症に肺癌がありますが、間質性肺炎があると使用可能な抗がん剤の種類も限られます。さらにニンテダニブの併用による効果も期待されており、今回日本の多施設研究から、最新のIPF合併肺癌の治療に関する知見が報告さ... -
在宅酸素療法の副作用とQOL(スウェーデン)
病院外での酸素療法は、日本ではよくHOT(在宅酸素療法)といいますが、海外では長期間行うことが重要と考えられており、LTOT(Long-term oxygen therapy)と表現されます。 今回スウェーデンから、このLTOTの副作用、生活習慣、QOLに関する重要な最新の知... -
肺のびまん性肺骨化症
胸部CTで間質性肺炎をみる際に、時に骨化を認めることがあります。このびまん性肺骨化症について、日本の放射線科の大変ご高名な先生から重要な研究結果が報告されています。 Egashira R, et al. Diffuse Pulmonary Ossification in Fibrosing Interstitia... -
IPFに対するPDE4B阻害薬(第2相試験)
間質性肺炎の代表的な疾患に特発性肺線維症(IPF)がありますが、まだ根本的な治療法は見つかっておらず、予後不良な疾患です。現在、IPFの治療薬には2種類の抗線維化薬がありますが、いずれも進行のスピードを抑える効果が期待されるにとどまります。 し... -
抗原曝露の頻度(カナダの多施設コホート研究)
間質性肺炎では様々な抗原曝露の有無について病歴を聴取します。カナダのコホート研究から、間質性肺炎における抗原曝露の頻度が報告されました。 Lee CT, Strek ME, Adegunsoye A, Wong AW, Assayag D, Cox G, et al. Inhalational exposures in patients... -
TBLCは異なる部位から複数回採取がよい
クライオバイオプシー(TBLC、経気管支肺凍結生検)について約700例の経験をまとめた研究がイタリアから報告されています。 Ravaglia C, Wells AU, Tomassetti S, Gurioli C, Gurioli C, Dubini A, et al. Diagnostic yield and risk/benefit analysis of ... -
特発性肺線維症における蜂巣肺の有無(INPULSIS試験のサブグループ解析)
特発性肺線維症の胸部CT所見は、胸膜直下の分布と網状影が特徴で、典型的には蜂巣肺を呈します。下図はどちらも胸膜直下の網状影を認める特発性肺線維症の画像ですが、左は蜂巣肺あり、右は蜂巣肺なしの画像です。 (Raghu G, et al. An official ATS/ERS/... -
特発性肺線維症の肺活量は毎年150~200ml程度減少
特発性肺線維症(IPF)は、進行性で最終的には死に至る病気です。 過去数十年にわたる臨床試験で有効な治療法を見出すことができませんでした。しかし、ニンテダニブとピルフェニドンの2つの治療法が第III相試験で成功したことで、治療における大きなブ... -
肺胞蛋白症と過敏性肺炎の合併
肺胞蛋白症(PAP)と過敏性肺炎(HP)は混在することがありますが、両者の合併なのか、HPに二次性PAPを発症したのかは判断が難しい場合も多いです。2010年の報告ですが、PAPとHPの混在を述べた非常に重要な研究がありますので、紹介します。 Verma H, Ni...