間質性肺炎の研究を行う際に、患者さんを中心としたアウトカムをどのように定義し、取り入れたらよいのか、まだ具体的な指針がありません。今回、重要な7つのテーマと28個の研究課題が提唱されました。
一言解説
間質性肺炎の領域でも患者さんを中心としたアウトカムの確立が求められている。今回重要なテーマが報告され、今後の臨床や研究の指標となる可能性がある。
さらに詳しく解説(専門的な内容です)
背景
過去20年間で、間質性肺疾患(ILD)に対する理解とその治療法について、多くの進歩があったが、また多くの疑問が残っている。特に、疾患とその治療が患者さんにとって最も重要な結果にどのように影響するかに関連する疑問がある。現在、ILDの研究において、患者さんを中心としたアウトカムをどのように定義し、取り入れるのがベストなのか、指針がないのが現状である。
目的:ILDにおける患者中心のアウトカム研究の現状をまとめ、知識と研究のギャップを明らかにし、ILDにおける今後の患者中心の研究課題の機会と方法を明らかにすること。
方法
国際的な学際的専門家集団を結成した。このグループは、ILDにおける患者中心の主要な転帰を特定し、それぞれの転帰について利用可能な文献を検討し、重要な発見と知識のギャップを強調し、研究上の推奨事項を策定した。
結果
委員会は、声明文の焦点である患者中心のアウトカムを中心に7つのテーマを特定した。文献のレビューと専門家による委員会の討議を経て、28の研究推奨を作成した。
<まとめ>
患者中心のアウトカムは、ILDとその治療に用いられる介入が、患者の日常生活における感じ方や機能に影響を与えるかどうか、またどのように影響を与えるかを確認する上で重要である。