日本初の「がん悪液質」に対する内服薬であるアナモレリン塩酸塩錠(商品名:エドルミズ)が発売されました。
非小細胞肺癌に伴うがん悪液質患者を対象にした臨床試験(ONO-7673-04試験)では、
LBM(除脂肪体重)の12週間の平均変化量は、
- エドルミズ群:1.38±0.18kg
- プラセボ群:-0.17±0.17㎏
と、エドルミズはプラセボに比較して有意に増加させたようです。
また、内服3週時点で効果が確認され、その後12週間にわたりLBM増加(左図)や体重増加(右図)が維持されています。
エドルミズはグレリン様作用をもつ薬剤であり、
①食欲増進作用
②成長ホルモンの分泌を介した筋肉量の増加、体重増加
の作用が期待されていますが、効果がない場合には、3週間後を目途に中止することが記載されています。
(実際の使用に関しては添付文書を確認してください)
また、消化器癌に伴うがん悪液質患者を対象にした臨床試験(ONO-7673-05試験)では、LBM(除脂肪体重)の維持・増加が認められた患者(レスポンダー)の割合は、63.3%でした。
(最終アップデート:2022年1月14日)