RA-ILAの有病率と死亡率(Rheumatology (Oxford). 2023)

論文のタイトル: Prevalence and mortality associations of interstitial lung abnormalities in rheumatoid arthritis within a multicentre prospective cohort of smokers
著者: Gregory C McDermott, et al
出版年: 2023
ジャーナル: Rheumatology (Oxford)
PMID: 37871923

喫煙者の多施設前向きコホート研究では、関節リウマチにおける間質性肺異常(ILAs)は有病率が17%であり、死亡率高値と関連していることが示されました。

概要
目的: 関節リウマチ(RA)および非RA比較群における間質性肺異常(ILAs)の有病率と死亡率への影響を調査する。
方法: 現喫煙者および過去喫煙者の多施設前向きコホート研究であるCOPDGeneにおいて、既知の間質性肺疾患(ILD)または気管支拡張症を除外し、ILAs、RA、死亡率との関連を分析した。すべての参加者は、ILAsの有無を分類するために、研究用の高解像度CT(HRCT)を受けた。RAケースは自己申告のRAとDMARDの使用により特定され、非RA比較群はRA診断もDMARDの使用はなかった。RAとILAの関連および死亡リスクを多変量ロジスティック回帰およびCox回帰を用いて調査した。
結果: 研究目的のHRCTを受けた83件のRAケースと8725件の非RA比較群を特定した。RAケースにおけるILAsの有病率は16.9%、非RA比較群では5.0%だった。遺伝学、現在/過去の喫煙、その他の生活習慣要因を含む潜在的な交絡因子を調整した後、RAと比較して非RAの方がILAsが多かった[オッズ比4.76(95% CI 2.54, 8.92)]。ILAsまたはindeter,omate for ILAsを伴うRAは、ILAsのない非RA[ハザード比(HR)3.16(95% CI 2.11, 4.74)]、そしてILAのないRAケースと比較しても全死因死亡率が高かった[HR 3.02(95% CI 1.36, 6.75)]
結論: 喫煙者コホートでは、RAはILAsと関連しており、これは現在/過去の喫煙および遺伝的/生活習慣リスク要因を調整した後も関連を認めた。喫煙者のRAにおけるILAsは全死因死亡率を3倍に増加させ、RAにおける前臨床ILDのさらなるスクリーニングおよび治療戦略の重要性が強調された。

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