CTD-ILDの画像パターンと臨床経過(Rheumatology (Oxford). 2024)

論文のタイトル: Lung imaging patterns in connective tissue disease-associated interstitial lung disease impact prognosis and immunosuppression response
著者: Boyang Zheng, et al
出版年: 2024
ジャーナル: Rheumatology (Oxford)
PMID: 38336872

膠原病に伴う間質性肺疾患の胸部CT画像に関して、画像パターンと臨床経過、治療反応性や予後との関連を調べた研究結果が報告されました。

概要
目的: 膠原病(CTD)に伴う間質性肺疾患(ILD)は形態が非常に変化に富む。この研究では、画像特徴を同定し、ILDの進行、死亡率、免疫抑制治療の反応への影響を調査した。
方法: CTD-ILD患者645名の高解像度胸部CT(HRCT)を、臨床データについて盲検で評価した専門放射線技師が全体の画像パターン(通常性間質性肺炎[UIP]、非特異性間質性肺炎[NSIP]、器質化肺炎[OP]、線維性過敏性肺炎[fHP]、その他)についてレビューした。移植なしの生存率と予測される努力肺活量(FVC)のパーセント変化を、年齢、性別、喫煙、基準FVCで調整したCoxモデルと線形混合効果モデルを用いて比較した。免疫抑制治療後のFVCの減少を、治療前と比較した。
結果: CTD-ILD患者645名のうち、最も頻度の高いCTDは全身性強皮症(215名)、関節リウマチ(127名)、炎症性筋疾患(100名)であった。NSIPが最も一般的なパターンであり(54%)、次いでUIP(20%)、fHP(9%)、OP(5%)であった。UIPと比較して、NSIPではFVCの減少が遅く(1年あたり1.1%、95%CI 0.2-1.9)、OPでは(1年あたり3.5%、95%CI 2.0-4.9)であった。また、NSIP(HR 0.65、95%CI 0.45-0.93)およびOP(HR 0.18、95%CI 0.05-0.57)では死亡率が低く、fHPでは(HR 1.58、95%CI 1.01-2.40)高かった。線維化の範囲もFVCの減少と死亡率を予測した。免疫抑制治療後、NSIPではFVCの減少が治療前と比較して遅くなった(年間2.1%、95%CI 1.4-2.8)、UIPやfHPでは変化がなかった。
結論: CTD-ILDには複数の放射線学的パターンが存在し、fHPパターンも含まれる。NSIPとOPはより良い結果と免疫抑制への反応を示し、fHPはUIPと比較して生存率が悪かった。

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