UIPとNSIP、リウマチに伴う間質性肺炎

関節リウマチ(Rheumatoid Arthritis; RA)は、多発の関節炎を特徴とする膠原病です。間質性肺炎を合併することは知られていますが、関節リウマチに伴う間質性肺炎の画像所見、病理所見は極めて多彩です。

画像所見はUIP(usual interstitial pneumonia, 通常型間質性肺炎)パターンNSIP(nonspecific interstitial pneumonia, 非特異性間質性肺炎)パターンを呈するものが多く、その報告は様々ですが、多くの研究ではUIPパターンが主所見として報告されています。

UIPパターンの画像の特徴は、胸膜直下優位な分布(肺の一番外側)と網状影(網目状の影)を認めます。時に蜂巣肺という蜂の巣のような所見を認めます。典型的にはこのような画像です。

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(Raghu G, et al. An official ATS/ERS/JRS/ALAT statement: idiopathic pulmonary fibrosis: evidence-based guidelines for diagnosis and management. Am J Respir Crit Care Med 2011;183:788–824)

NSIPパターンの画像の特徴は、両側下葉に広がるすりガラス影網状影牽引性気管支拡張を伴います。 

書籍「膠原病に伴う間質性肺疾患 診断・治療指針〈2020〉」では、これら画像の頻度に関して、過去の報告がまとめられ、

  • UIPパターン:24-79%
  • NSIPパターン:17-40%

と記載されています。

しかし、画像がNSIPパターンであっても時に病理所見はUIPパターンを呈することがあるため、画像と病理のdiscrepancyには注意が必要です。

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