肺胞蛋白症と過敏性肺炎の合併

 

肺胞蛋白症(PAP)過敏性肺炎(HP)は混在することがありますが、両者の合併なのか、HPに二次性PAPを発症したのかは判断が難しい場合も多いです。2010年の報告ですが、PAPとHPの混在を述べた非常に重要な研究がありますので、紹介します。

Verma H, Nicholson AG, Kerr KM, Dempsey OJ, Gibbs AR, Campbell I, et al. Alveolar proteinosis with hypersensitivity pneumonitis: a new clinical phenotype. Respirology 2010;15:1197–202.

 

一言解説

肺胞蛋白症と過敏性肺炎は合併することがあり、画像や病理所見の共通する特徴が明らかとなった。

 

 

 

さらに詳しく解説(専門的な内容です)

目的

肺胞蛋白症(PAP)と過敏性肺炎(HP)の病理組織学的特徴を併せ持つ患者5名の特徴と胸部HRCT所見を報告すること。

 

方法

外科的肺生検でHPとPAPの両方の病理組織学的特徴を有する患者をレトロスペクティブに同定した。病理所見とHRCT画像を半定量的に採点し、HPとPAPの相対的な寄与度を評価した。

 

結果

全例で病理組織学的にHPとPAPの特徴を有していた。

すべての症例が程度の差こそあれPAPの画像的特徴を有した。2症例はHPの特徴も示したが、3症例はいずれの疾患にも典型的でない不定形の肥厚した小葉間隔壁を有していた。

 

 

<まとめ>

PAPとHPの合併について画像と病理学的な特徴が明らかとなった。

 

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