特発性肺線維症(IPF)の治療薬の一つであるニンテダニブ(商品名:オフェブ)ですが、その後2019年に全身性強皮症関連間質性肺疾患にも適応が追加されました。その根拠となったのが、SENSCIS試験(国際共同第3相試験)です。
SENSCIS試験に関しての詳細はこちらの記事もご覧ください。
この試験の結果から、ニンテダニブの副作用が明らかとなっています。
この試験の結果では、
- 下痢:76%
- 嘔気:32%
- 嘔吐:25%
- 倦怠感:11%
- 体重減少:12%
であり、やはり消化器症状や倦怠感、体重減少が多い結果でした。
これらの副作用は、過去に特発性肺線維症(IPF)で行われた試験と同様の結果です。そのため、現状では全身性強皮症に伴う間質性肺疾患にニンテダニブを用いることで、これまでの結果と比較して、何か特別に大きな副作用は心配しなくてもよいと考えられています。