強皮症に伴う間質性肺炎:5年生存率に病理組織間の差はない

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全身性強皮症に伴う間質性肺炎(SSc-ILD)の肺病理について、80例の大規模な検討が報告されました。

Bouros D, et al. Histopathologic subsets of fibrosing alveolitis in patients with systemic sclerosis and their relationship to outcome. Am J Respir Crit Care Med 2002;165:1581–6.

 

 

この80例の肺病理組織の結果では、

  • 非特異性間質性肺炎(NSIP)パターン:62例、77.5%
  • 通常型間質性肺炎(UIP)パターン:6例、7.5%

であり、end stage lungが6例(7.5%)、その他が6例(7.5%)であった。

NSIPはcellular NSIP(胞隔炎)が15例、fibrotic NSIP(線維化)が47例に分類。

 

5年生存率は非特異性間質性肺炎(NSIP)パターンが91%、通常型間質性肺炎(UIP)パターンが82%であり、両群で5年生存率はほとんど差がなかった

 

 

<まとめ>

全身性強皮症に伴う間質性肺炎の肺病理組織は約80%がNSIPパターン、10%がUIPパターンであった。両群での5年生存率は80~90%であり、病理組織間での差はなかった。

 

 

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(最終アップデート:2022年3月11日)

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