肺腺癌の遺伝子異常の発現率(日本人)

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今日は間質性肺炎、ではなく肺腺癌の遺伝子異常についての報告です。

Saito M, et al. Gene aberrations for precision medicine against lung adenocarcinoma. Cancer Sci 2016;107:713–20.

 

肺癌の中で最も頻度の高い組織型である肺腺癌は、EGFR遺伝子変異ALK融合遺伝子などのドライバー遺伝子の異常が発生に関与していることが多いといわれています。

このような遺伝子変異を標的とした分子標的薬が開発されており、現在も様々な遺伝子異常が報告されています。

 

2016年に日本人において、肺腺癌の遺伝子異常の発現率を調べた研究が報告されていますが、EGFR遺伝子変異は肺腺癌の約半数で認める可能性も指摘されています。

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(図. 遺伝子異常の発現率。文献より引用掲載)

 

特に、非喫煙者では遺伝子異常の発現率は高く、多くの患者で何らかの遺伝子異常が確認されています。

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(図. 左図が非喫煙者、右図が喫煙者の遺伝子異常の発現率。文献より引用掲載)

 

 

<まとめ>

日本人の肺腺癌において、遺伝子異常の発現率が明らかとなり、EGFR遺伝子変異は約半数で認める。

 

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