小細胞肺癌の抗がん剤治療をどのラインまで行っているか

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今日は小細胞肺癌に関しての報告です。

肺癌には大きく小細胞肺癌非小細胞肺癌がありますが、特に小細胞肺癌では治療効果も限定的で、再発も多く、予後が不良であることがわかっています。

 

この小細胞肺癌、特に抗がん剤治療を行った進展型小細胞肺癌に対してどのラインまで治療をおこなうか、世界各国の実臨床データをまとめた研究が報告されました。

DiBonaventura MD, et al. Adherence to recommended clinical guidelines in extensive disease small-cell lung cancer across the US, Europe, and Japan. Ther Clin Risk Manag 2019;15:355–66.

 

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(図. 進展型小細胞肺癌に対する各国の最終治療ライン。文献より引用掲載)

 

上手の縦軸は実数で、各国の割合は図下方に%で提示されています。

 

日本は右端のグラフですが、約60%が一次治療で治療終了し、二次治療まで施行した患者は25%、三次治療まで施行した症例は約10%という結果です。

 

比較的ドイツは同様の分布に見えますが、その他ヨーロッパや米国に比較して三次治療まで行う患者が多いように見えます。

 

 

進展型小細胞肺癌に対する抗がん剤治療をどのラインまで行っているか、一つの参考となるデータです。

 

 

がん研有明病院のプラクティス 肺癌薬物療法レジメン 第2版

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