関節リウマチの肺病理:UIPパターンの特徴

関節リウマチに伴う間質性肺炎の画像所見は、UIP(通常型間質性肺炎)パターンが多く、次にNSIP(非特異性間質性肺炎)パターンが続きます。

肺病理所見に関しては、あまり報告が多くはありませんが、例えばリンパ球浸潤細気管支周囲の化成を伴うリンパ球の過形成NSIP様の線維化濾胞性細気管支炎などが特徴です。f:id:fibrosis:20210901235817p:plain

また病理学的にもUIPパターンをとることが報告されています。しかし、その病理学的なUIPは以下のような特徴があります。

  • 線維化は不規則で気道中心性である
  • 結節性のリンパ球の集簇を認め、時に胚中心を伴う
  • NSIPのような肺胞隔壁の線維化が一般的
  • 細気管支のリモデリング(細気管支周囲の化生)を認める
  • 胸膜の炎症細胞浸潤と線維化を認める
  • 時に線維芽細胞巣を認める(特発性肺線維症よりも少ない)

Smith M, et al. Usual interstitial pneumonia-pattern fibrosis in surgical lung biopsies. Clinical, radiological and histopathological clues to aetiology. J Clin Pathol 2013;66:896–903.

関節リウマチに伴う間質性肺炎の肺病理所見では、UIPパターンといっても、特発性肺線維症(IPF)で認めるようなUIPパターンとは少し異なる可能性があります。

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