過敏性肺炎は2か所以上の外科的肺生検が診断に有用

過敏性肺炎の診断ガイドラインが2020年に報告されました(⇒「過敏性肺炎の診断ガイドライン2020」)。

 

間質性肺炎の診断には外科的肺生検を施行することがありますが、

何か所から生検すべきかの議論は残されています。

 

2008年にMayo Clinicから報告された研究では、

15例の過敏性肺炎のうち、

  • 10例は過敏性肺炎らしい所見がありましたが、
  • 1例は過敏性肺炎に合致しない所見とUIPかNSIP所見
  • 2例はUIP所見
  • 1例はNSIP所見

という結果でした。

(Role of surgical lung biopsy in separating chronic hypersensitivity pneumonia from usual interstitial pneumonia/idiopathic pulmonary fibrosis: analysis of 31 biopsies from 15 patients

 

2か所以上から生検された症例は11例いたようですが、

そのうち9例(82%)はなんらかの診断に結び付く所見が得られたようです。

 

 

少数例の報告ではありますが、

過敏性肺炎ではUIP所見を伴うため、

特発性肺線維症(IPF)と鑑別するためにも2か所以上からの生検がよいかもしれない

と結論しています。

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