急性増悪の治療薬には、経験的に高用量ステロイドや免疫抑制剤を選択している施設は多いかもしれません。
日本呼吸器学会監修の特発性肺線維症の治療ガイドライン2017にも、急性増悪に対する治療として、
ステロイドは
- パルス療法を含めたステロイド治療を行うことを提案する
- 弱い推奨(非常に低いエビデンス)
免疫抑制薬は
- 投与することを提案するが、少数の患者には合理的な選択肢ではない可能性がある
- 弱い推奨(非常に低いエビデンス)
のように記載されています。
急性増悪時にステロイドや免疫抑制剤を使用すべきなのか、さらにステロイドパルス療法やその後のステロイドの投与量、どのぐらいの期間をかけてステロイドを減量していくのか、免疫抑制剤は何を選択するのかなど、まだ急性増悪の治療に関しては一定の見解はないのが現状です。
今後、この急性増悪に対する画期的な治療法が定まることを期待しますが、そういった意味でも、急性増悪に対するリコモジュリン®の試験はとても大きな意義があった試験であると思います。