急性増悪にも原因があるものと原因不明のものがある

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急性増悪(AE, acute exacerbation)は、かつては原因不明とされていましたが、最近では感染検査手技外科的肺手術薬剤などが誘因となることが知られています。

 

2016年にこれらをまとめた報告がなされ、

  • 原因が不明なものをidiopathic AE
  • 原因があるものをtriggered AE

と呼ぶことが提案されました。

Collard HR, et al. Acute Exacerbation of Idiopathic Pulmonary Fibrosis. An International Working Group Report. Am J Respir Crit Care Med 2016;194:265–75.

 

日本語に直すと、

  • idiopathic AE →特発性急性増悪
  • triggered AE  →誘因のある急性増悪

でしょうか。

 

実際の臨床では、急性増悪の判断は以下のようなフローチャートを参考に行っています。

f:id:fibrosis:20220118234436p:plain (図. 文献より引用掲載)

 

急性増悪の定義を満たす症例のうち、原因の有無でidiopathic AEかtriggered AEかを判断しています。なかなか難しいことが多いのが実際ではありますが、すくなくともこの原因の有無がしっかりと明記されたことは、急性増悪に関しての大きな変化といえます。

 

 

<まとめ>

間質性肺炎の急性増悪では、原因不明のidiopathic AEと原因のあるtriggered AEに分類することが提案されている。

 

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(最終アップデート:2022年1月18日)

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