間質性肺炎全般– category –
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慢性間質性肺疾患の重症度分類、ILD-GAPモデルとは?
特発性肺線維症(IPF)の重症度分類の一つに、性別、年齢、肺機能を用いたGAPモデルがあります。GAPモデルに関してはこちらの記事もご覧ください。 これをIPFだけでなく、慢性間質性肺疾患(chronic ILD; chronic interstitial lung disease)にも広く適応... -
【保存版】特発性肺線維症(IPF)とはどのような病気か。
間質性肺炎の原因は様々であり、膠原病や吸入抗原への曝露、薬剤などが原因となりえます。 その原因を検索するため、多くの時間をかけて問診や身体診察、検査などを行いますが、中には原因が不明なものも多く存在し、これらを特発性間質性肺炎と呼んでいま... -
外科的肺生検後の急性増悪は約2%で起こり、対側肺に優位である
間質性肺炎を詳しく調べる際の検査の一つに、外科的肺生検があります。 外科的肺生検は、実際に手術で肺を生検する手法です。現在では、基本的には胸に2cm程度の2つか3つの小さな切れ目(ポート)を入れ、胸腔鏡を使用して肺の一部を切除する、ビデオ補... -
肺活量の低下は急性増悪発症リスク因子の一つ
1993年に急性増悪の病態が初めて報告されてから30年弱が経ちましたが少しずつ急性増悪の発症リスク因子が明らかとなっています。 過去の記事でも、急性増悪の発症リスク因子には、特発性肺線維症(IPF)、肺機能が悪いこと、動脈血酸素分圧(PaO2)が低い... -
急性増悪の発症危険因子と長期予後とは
急性増悪は特発性肺線維症(IPF)で報告され、2016年には国際ワーキンググループからその定義や診断基準の改定案が報告されました。 しかし、IPF以外の間質性肺炎でのその頻度や予後はわかっていません。 2020年にIPFとIPF以外の間質性肺炎との、急性増悪... -
急性増悪:1993年に日本から初めて報告された疾患概念
特発性肺線維症(IPF)は、通常は慢性かつ進行性の経過をたどる疾患です。 この特発性肺線維症の経過中に、新たな肺の影の出現とともに呼吸不全が急速に悪化することがあり、急性増悪(acute exacerbation; AE)と呼ばれています。 この特発性肺線維症の急... -
在宅酸素療法はどのような患者にすすめるべきか、2020年ATSガイドラインから参照②
2020年にアメリカ胸部医学会(ATS)から在宅酸素療法についてのガイドラインが提唱されました。 Jacobs SS, et al. Home Oxygen Therapy for Adults with Chronic Lung Disease. An Official American Thoracic Society Clinical Practice Guideline. Am J... -
在宅酸素療法はどのような患者にすすめるべきか、2020年ATSガイドラインから参照①
2020年にアメリカ胸部医学会(ATS)から在宅酸素療法についてのガイドラインが提唱されました。 Jacobs SS, et al. Home Oxygen Therapy for Adults with Chronic Lung Disease. An Official American Thoracic Society Clinical Practice Guideline. Am J... -
【保存版】抗線維化薬とはどのような薬か。ピルフェニドン、ニンテダニブについてまとめます。
現在、抗線維化薬として、ピルフェニドン(Pirfenidone、商品名:ピレスパ)、ニンテダニブ(Nintedanib、商品名:オフェブ)の2種類の薬剤が承認されています。 これら薬剤は、特発性肺線維症(IPF)の治療薬として保険収載され、これまで臨床使用されて... -
吸入トレプロスチニルの間質性肺炎に伴う肺高血圧症に対する効果:FVCも改善(INCREASE試験の後解析)
間質性肺炎患者に伴う肺高血圧症に対する初の治療薬として、吸入トレプロスチニルの有効性と安全性が報告されました。 今回この試験の後解析がLancet Respir Medに報告されています。 Nathan SD, et al. Inhaled treprostinil and forced vital capacity i...