間質性肺炎全般– category –
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急性増悪後の予後は原因の有無にかかわらずほぼ同等
急性増悪(AE, acute exacerbation)は、現在では原因が不明であるidiopathic AEと原因がわかっているtriggered AEに分類されています。急性増悪の原因には、感染や検査手技、外科的肺手術、薬剤など様々なものが誘因となることが知られています。 この原... -
IPFの急性増悪か他の原因による急性呼吸不全かの鑑別は非常に重要である
特発性肺線維症の患者では、急性増悪を発症することが知られていますが、急性増悪に類似した病態として肺炎などに伴う急性呼吸不全があります。その両者の鑑別が大変重要であることを述べた研究が日本から報告されています。 Teramachi R, et al. Outcomes... -
アザチオプリンの副作用、NUDT15遺伝子多型解析とは?
膠原病や血管炎の治療では、抗炎症治療としてステロイドや免疫抑制剤を使用することがありますが、その一つにアザチオプリン(AZA: Azathioprine、商品名:イムラン、アザニン)があります。 アザチオプリンはDNA合成阻害薬といわれています。体内で6-メル... -
気管支鏡検査中の高流量鼻カニュラ酸素療法
気管支鏡検査中に高流量鼻カニュラ酸素療法(HFNC)を用いることで、検査中の低酸素を予防することができる可能性が示されました。 Wang R, et al. Modified high-flow nasal cannula oxygen therapy versus conventional oxygen therapy in patients unde... -
特発性肺線維症の死亡原因にはどのようなものがあるか
特発性肺線維症(IPF)は予後不良な間質性肺炎であり、経過がとても重要ですが、どのような死亡の原因が多いのでしょうか。 報告①:北海道スタディの結果 様々な報告がありますが、日本においてまず参考となるのは、2014年に報告された日本のIPFの実態調... -
COVID-19と特発性肺線維症(IPF)の遺伝的背景の関与
COVID-19の重症化リスクと特発性肺線維症(IPF)の遺伝的背景を調べた研究が報告されました。 Fadista J, et al. Shared genetic etiology between idiopathic pulmonary fibrosis and COVID-19 severity. EBioMedicine 2021;65:103277. 背景 特発性肺線... -
間質性肺炎でも特に低肺機能や肥満の患者はCOVID-19の感染に注意が必要
2020年12月にヨーロッパから間質性肺炎患者でCOVID-19に感染した場合のリスクが研究され、Am J Respir Crit Care Medに報告されました。 Drake TM, et al. Outcome of Hospitalization for COVID-19 in Patients with Interstitial Lung Disease. An Inter... -
間質性肺炎は新型コロナの重症化リスク
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の重症化リスクの一つに間質性肺炎があげられていますが、韓国のDPCデータベースに登録された約8000例の新型コロナのデータを用いた研究が報告されました。 Lee H, et al. Interstitial lung disease increases susce... -
特発性肺線維症のCT所見:蜂巣肺とUIPパターン
特発性肺線維症の胸部CTでは、いわゆるUIPパターンを認めることが特徴で、画像的には典型的に以下の図のような所見をとります。 (図. UIPパターン。Raghu G, et al. Am J Respir Crit Care Med 2011より引用掲載) UIPは通常型間質性肺炎やユーアイピー... -
自己抗体の測定結果には注意が必要
間質性肺炎の原因の一つに膠原病がありますが、肺以外の症状がない場合もあり、スクリーニングとして膠原病に伴う自己抗体を測定します。 しかし、どの測定法で行うかがとても重要であり、検査によっては偽陽性、偽陰性の問題があります。今回はその検査に...