急性増悪– category –
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急性増悪後の予後は原因の有無にかかわらずほぼ同等
急性増悪(AE, acute exacerbation)は、現在では原因が不明であるidiopathic AEと原因がわかっているtriggered AEに分類されています。急性増悪の原因には、感染や検査手技、外科的肺手術、薬剤など様々なものが誘因となることが知られています。 この原... -
IPFの急性増悪か他の原因による急性呼吸不全かの鑑別は非常に重要である
特発性肺線維症の患者では、急性増悪を発症することが知られていますが、急性増悪に類似した病態として肺炎などに伴う急性呼吸不全があります。その両者の鑑別が大変重要であることを述べた研究が日本から報告されています。 Teramachi R, et al. Outcomes... -
急性増悪にも原因があるものと原因不明のものがある
急性増悪(AE, acute exacerbation)は、かつては原因不明とされていましたが、最近では感染や検査手技、外科的肺手術、薬剤などが誘因となることが知られています。 2016年にこれらをまとめた報告がなされ、 原因が不明なものをidiopathic AE 原因があ... -
cicatricial OPは約40%に認め、急性増悪や肺機能低下と関連しない
瘢痕性器質化肺炎(cicatricial organising pneumonia:ciOP)に関する重要な報告です。 Zaizen Y, et al. Cicatricial organizing pneumonia associated with fibrosing interstitial pneumonia - A clinicopathological study. Histopathology 2021. 背... -
間質性肺炎合併の肺がん、術後の急性増悪の予測スコア
間質性肺炎の重要な合併症の一つに肺がんがあります。肺がんの治療では早期であれば手術が選択肢となりますが、間質性肺炎がある場合には手術自体が施行困難であったり、術後の急性増悪が問題となります。 間質性肺炎合併肺がんの術後の急性増悪を調べた研... -
間質性肺炎合併のMPAはIPFと同様に急性増悪を発症しうる
ANCA関連血管炎の一つである顕微鏡的多発血管炎(MPA; microscopic polyangiitis)では、予後不良な間質性肺炎を合併することが報告されていますが、日本から2021年にCHEST誌に、間質性肺炎合併のMPAの急性増悪についての検討が報告されました。 Hozumi H,... -
特発性肺線維症(IPF)と合併症との関係は?
特発性肺線維症(IPF)の合併症には、肺だけでなく、肺外の病変としても様々なものが報告されています。 これら合併症は、無症状のこともあるため、特発性肺線維症(IPF)の診療を行う際にどの程度合併症を検索するか、によって大きく頻度は異なります。 ... -
外科的肺生検後の急性増悪は約2%で起こり、対側肺に優位である
間質性肺炎を詳しく調べる際の検査の一つに、外科的肺生検があります。 外科的肺生検は、実際に手術で肺を生検する手法です。現在では、基本的には胸に2cm程度の2つか3つの小さな切れ目(ポート)を入れ、胸腔鏡を使用して肺の一部を切除する、ビデオ補... -
肺活量の低下は急性増悪発症リスク因子の一つ
1993年に急性増悪の病態が初めて報告されてから30年弱が経ちましたが少しずつ急性増悪の発症リスク因子が明らかとなっています。 過去の記事でも、急性増悪の発症リスク因子には、特発性肺線維症(IPF)、肺機能が悪いこと、動脈血酸素分圧(PaO2)が低い... -
急性増悪の発症危険因子と長期予後とは
急性増悪は特発性肺線維症(IPF)で報告され、2016年には国際ワーキンググループからその定義や診断基準の改定案が報告されました。 しかし、IPF以外の間質性肺炎でのその頻度や予後はわかっていません。 2020年にIPFとIPF以外の間質性肺炎との、急性増悪...