応用編– category –
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強皮症に伴う間質性肺炎:1年間の治療前後のKL-6の推移
全身性強皮症に伴う間質性肺炎とKL-6の関係は過去の記事でも報告させていただきましたが、治療介入を行った際にKL-6がどのように推移するのでしょうか。 セルセプト(ミコフェノール酸モフェチル; MMF)もしくは経口エンドキサン(cyclophosphamide; C... -
強皮症や混合性結合組織病に伴う間質性肺炎:バイオマーカーとしてのKL-6
全身性強皮症に伴う間質性肺炎で、KL-6が1273 U/mlを超えると間質性肺炎が進行する危険性があることは報告されました。 その他にも、全身性強皮症(Systemic sclerosis; SSc)もしくは混合性結合組織病(Mixed Connective Tissue Disease; MCTD)に伴う間... -
全身性強皮症に伴う間質性肺炎の病期分類(その2)
全身性強皮症に伴う間質性肺炎の病期分類には、limited diseaseとextensive diseaseがあります。 この病期分類が報告された研究をさらに詳しくみてみますと、対象は215例の全身性強皮症に伴う間質性肺炎、患者背景は以下の通りです。 平均年齢49歳 男性:... -
全身性強皮症に伴う間質性肺炎の病期分類(その1)
昨日の記事で、全身性強皮症に伴う間質性肺炎では、病期分類として重症度が上がるにつれてKL-6の値が上昇することを報告させていただきました。 全身性強皮症に伴う間質性肺炎の病期分類は、2008年に報告されたGohらの基準を用いています。 Goh NSL, et al... -
強皮症に伴う間質性肺炎:KL-6が肺機能の推移を予測(イギリス)
全身性強皮症に伴う間質性肺炎では、初診時のKL-6が1273 U/mlを超えると間質性肺炎が進行する危険性があることは報告されました(⇒「全身性強皮症に伴う間質性肺炎の進展リスク:KL-6>1273U/ml」)。 その他にイギリスからも、全身性強皮症(Systemic s... -
過敏性肺炎では肺活量が10%以上低下すると予後不良の可能性
過敏性肺炎は、微生物、真菌、動物由来のタンパク、無機物などの抗原を繰り返し吸入することで生じる間質性肺炎と考えられています。 間質性肺炎の中には進行性に線維化が進行する一群があり、これらは近年、進行性線維化を伴う間質性肺疾患:PF-ILD)とよ... -
肺拡散能力(DLCO)の低下は予後不良
間質性肺炎において進行を評価する基準は様々報告されています。その中で肺機能検査はよく用いられる項目であり、重症度スコアにも用いられています。 特発性間質性肺炎を対象としたこの研究では、肺機能検査のなかでも、特にこの肺拡散能力(DLCO)の... -
関節リウマチ:間質性肺炎の年間発症率(イギリス)
関節リウマチ(Rheumatoid Arthritis; RA)は、多発の関節炎を特徴とする膠原病ですが、間質性肺炎を合併することはよく報告されています。 イギリスの9つの施設から、1460例の関節リウマチ患者を対象とした研究が報告されました。少し前のデータにはな... -
関節リウマチ:死因の約11%が間質性肺炎(IORRA研究)
特発性肺線維症以外の間質性肺炎においても、進行性に線維化が悪化するフェノタイプが存在することは解説させていただきました。 特に膠原病では、間質性肺炎合併は予後不良な合併症であることが示唆されています。 2000年に日本で初めてリウマチ性疾患領... -
関節リウマチに伴う間質性肺炎:蜂巣肺
関節リウマチに伴う間質性肺炎の胸部CTパターンは、UIP(通常型間質性肺炎)パターンが多く、NSIP(非特異性間質性肺炎)パターンが続きますが、時に蜂巣肺を認めることがあります。 蜂巣肺は、もともと特発性肺線維症などで報告された所見で、まさにハ...