応用編– category –
-
特発性肺線維症における蜂巣肺の有無(INPULSIS試験のサブグループ解析)
特発性肺線維症の胸部CT所見は、胸膜直下の分布と網状影が特徴で、典型的には蜂巣肺を呈します。下図はどちらも胸膜直下の網状影を認める特発性肺線維症の画像ですが、左は蜂巣肺あり、右は蜂巣肺なしの画像です。 (Raghu G, et al. An official ATS/ERS/... -
ネーザルハイフローでのCO2低下
2022年3月にCOPDに対する「在宅ハイフローセラピー」が新たに保険収載され話題となっています。ネーザルハイフローに関してはこちらの記事もご覧ください ネーザルハイフローの陽圧 ネーザルハイフローに期待する効果 ネーザルハイフローの流量が30L/min... -
単球数はIPFの有用なバイオマーカー
特発性肺線維症(IPF)において末梢血の単球数が有用なバイオマーカーであることが報告されました。 Kreuter M, et al. Monocyte Count as a Prognostic Biomarker in Patients with Idiopathic Pulmonary Fibrosis. Am J Respir Crit Care Med 2021;204:7... -
米国における高齢者の間質性肺炎の診断
高齢者における間質性肺炎の診断について、米国(ペンシルベニア大学)からの報告です。 Patterson KC, et al. Interstitial Lung Disease in the Elderly. Chest 2017;151:838–44. 背景 高齢者における間質性肺炎の疫学についてはほとんど知られていま... -
ILAのリスク因子と5年後の進行
検診などでたまたま偶然発見された肺の間質の異常陰影をILA(interstitial lung abnormalities)と呼んでいます。Salisbury ML, et al. Development and Progression of Radiologic Abnormalities in Individuals at Risk for Familial Interstitial Lung ... -
線維化性過敏性肺炎に対するステロイドの効果
過敏性肺炎に対するステロイド治療は有効なのか、この疑問に関して後方指的に解析を行った研究が日本から報告されました。 Ejima M, et al. Efficacy of treatment with corticosteroids for fibrotic hypersensitivity pneumonitis: a propensity score... -
リウマチのステロイドは隔日投与がよい
ステロイドの投与方法について、隔日投与(2日に1回内服する)の治療法がよいのではないかとする日本からの報告です。 Suda M, Ohde S, Tsuda T, Kishimoto M, Okada M. Safety and efficacy of alternate-day corticosteroid treatment as adjunctive the... -
強皮症の間質性肺炎の合併率は約52%(推定)
全身性強皮症における間質性肺炎の合併率は実際にはわかっていません。カナダの多施設コホート研究から、間質性肺炎の合併率を推定するアルゴリズムが提案されました。 Steele R, Hudson M, Lo E, Baron M, Canadian Scleroderma Research Group. Clinic... -
強皮症:皮膚硬化の進行と肺機能低下は関連する
ヨーロッパの全身性強皮症のコホート研究から、皮膚硬化の進行が肺機能低下や死亡率低下と関連している可能性が示唆されました。 Wu W, et al. Progressive skin fibrosis is associated with a decline in lung function and worse survival in patient... -
IPFの急性増悪に対するリコンビナントトロンボモジュリンの効果
特発性肺線維症(IPF)の急性増悪に対するリコンビナントトロンボモジュリン(商品名:リコモジュリン)についての報告です。有効性が乏しいとする結果でしたが、何より世界で初めて急性増悪に対するランダム化二重盲検プラセボ対照試験を日本で行えたこと...