基礎編– category –
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強皮症に伴う間質性肺疾患の肺病理像:NSIPパターン
全身性強皮症(SSc)の臓器病変のなかでも、間質性肺炎は頻度が高く、重要な合併症です。 では、全身性強皮症に伴う間質性肺炎(SSc-ILD)の肺病理組織は、どのような所見をとるのでしょうか。 2001年に日本から全身性強皮症に伴う間質性肺炎における9例の... -
過敏性肺炎:抗原についての専門医アンケート
過敏性肺炎は、微生物、真菌、動物由来のタンパク、無機物などの抗原を繰り返し吸入することで生じる間質性肺炎と考えられています。過敏性肺炎の治療では、その抗原からの回避がとても大切であり、様々な抗原の有無を調べるため、多くのお話を伺います。 ... -
間質性肺炎:肺機能検査を行う間隔は?(国際アンケート調査)
間質性肺炎の診療において、経過を観察することは極めて重要です。 間質性肺炎の代表的な疾患である特発性肺線維症(IPF)では、進行の速度は様々であり、急速に進行するかたもいれば、ゆっくりと確実に進行する方もいます。定期的な検査で進行のスピード... -
膠原病に伴う間質性肺疾患:誰が診断するか?(国際アンケート調査)
間質性肺炎の原因は様々ですが、その一つが膠原病です。膠原病というのは、結合組織病(connective tissue disease; CTD)とも言いますが、 関節リウマチ(rheumatoid arthritis; RA) 全身性強皮症(systemic sclerosis; SSc) 多発性筋炎/皮膚筋炎(pol... -
特発性肺線維症(IPF)以外の間質性肺炎の死因
特発性肺線維症(IPF)の死因では、2014年の研究では急性増悪が多く、その後の2020年の研究では慢性呼吸不全が多いと報告されています。 特発性肺線維症以外の間質性肺炎全体では、死因はどうでしょうか。 先ほどの2020年の研究結果から引用した結果です... -
特発性肺線維症(IPF)の経過は様々で定期的な検査がとても大切
特発性肺線維症(IPF)は、 慢性かつ進行性に悪化する 原因は不明、成人発症 肺のみの病変(肺以外には病変はない) 予後不良だが経過は患者によって様々で予測が難しい といわれています。 症状のない時期から気づかないうちに進行し、ある日咳や労作時の... -
急性増悪の時の胸部CT検査:すりガラス影と浸潤影
急性増悪を疑うときには、胸部CT検査を行っています。胸部CT検査では、 もともとの間質性肺炎の影に加えて、 新たな両側のすりガラス影や浸潤影の出現 が特徴です。 (図. 左が背景の間質性肺炎、右が急性増悪を疑う新たな陰影。Baratella E, et al. Ima... -
急性増悪時に行う血液検査と気管支鏡検査
急性増悪の時の血液検査では、CRPやLDHの上昇だけでなく、KL-6、SP-D、SP-Aなどの上昇を認めることが多いとされています。その他には、 プロカルシトニン(PCT) β-D-グルカン サイトメガロ抗原血症、サイトメガロウイルス抗体 BNPやNT-proBNP D-ダイマー ... -
オフェブの副作用:下痢の対策
ニンテダニブ(商品名:オフェブ)の副作用の主なものは、下痢、消化器症状、肝酵素上昇などが報告されています。 添付文書から引用すると、その頻度は 下痢:56% 悪心(吐き気):22% 食欲減退:5-10% 肝酵素上昇:12% といわれています。 下痢の対策... -
ピレスパの副作用:光線過敏症の対策
ピルフェニドン(商品名:ピレスパ)の副作用の主なものは、光線過敏症、消化器症状、肝機能障害などが報告されています。 添付文書から引用すると、その頻度は 光線過敏症:52% 食欲不振:23% 胃不快感:14% 嘔気:12% 肝酵素上昇:5%以上 といわれてい...