基礎編– category –
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SpO2とPaO2の対比
酸素の状態を調べる検査には、 動脈血酸素分圧(PaO2) 経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2) があります。 動脈血酸素分圧(PaO2)は正確に血液中の酸素の状態を測定することができます。 しかし、静脈ではなく動脈から採血しなければならりません。そのため、... -
特発性肺線維症:重症度別の予後(北海道スタディ)
特発性肺線維症(IPF)の重症度分類は、 安静時の動脈血液ガス検査の酸素濃度(安静時動脈血酸素分圧) 6分間歩行試験時の酸素濃度(SpO2) でⅠからⅣの4段階で定められています。 これら重症度別の予後を検討した研究が2015年に報告されています。 2003年... -
肺の気管支:造影写真
これは肺の気管支を造影した写真です。 (Itoh H. Imaging of pulmonary tuberculosis--valuable educational resources for the study of diagnostic imaging of the respiratory tract. Kekkaku 2010;85:869–79.[Article in Japanese]より引用転載) 肺... -
肺の構造:標本エックス線像
実際に肺の構造は、肺の標本のレントゲン写真でこのように見えます。 Br:気管支、PA:肺動脈、PV:肺静脈(Itoh H. Imaging of pulmonary tuberculosis--valuable educational resources for the study of diagnostic imaging of the respiratory tract. ... -
肺の構造:実体顕微鏡で観察
今日は画像のご紹介です。 これは肺の構造を実体顕微鏡で観察した画像です。 Br:細気管支、AD:肺胞道、AL:肺胞群、PV:肺静脈、ILS:小葉間隔壁(Itoh H. Imaging of pulmonary tuberculosis--valuable educational resources for the study of diagnos... -
進行性線維化を伴う間質性肺疾患:進行を評価する基準案
間質性肺炎の中には進行性に線維化が進行する一群があり、これらは近年、進行性線維化を伴う間質性肺疾患:PF-ILD)とよばれ注目されています。 PF-ILDにおいて、疾患進行を評価する際にどのような臨床的な指標がよいのか、まだ明確に定まってはいません。... -
膠原病の肺病理:線維芽細胞巣の量的検討
関節リウマチに伴う間質性肺炎の病理所見で、特にUIP(通常型間質性肺炎)パターンの特徴は前回の記事でまとめました。UIPパターンといっても、特発性肺線維症(IPF)で認めるようなUIPパターンとは少し異なる可能性があります。 線維芽細胞巣は病理UIPの... -
間質性肺炎の新たな治療戦略:進行性に線維化が悪化するフェノタイプ
特発性肺線維症(IPF)は慢性的に進行する疾患であり、生存期間中央値は診断後2-5年で、治療薬には抗線維化薬(ピルフェニドン、ニンテダニブ)が選択されます。 それでは、特発性肺線維症以外の間質性肺炎の経過はどうでしょうか。 間質性肺炎には、環境... -
全身性強皮症:死因の経年的な変化
全身性強皮症の死亡原因は、間質性肺炎が最多といわれていますが、実は過去には腎グリーゼが最も多い時代もありました。 これは1972年から5年ごとの全身性強皮症の死因をまとめたものです。 Cottin V, Brown KK. Interstitial lung disease associated w... -
全身性強皮症:限局皮膚硬化型とびまん皮膚硬化型
全身性強皮症(SSc)は皮膚硬化の範囲で、 限局皮膚硬化型:limited cutaneous びまん皮膚硬化型:diffuse cutaneous の2つの病型に分類されます。 出典:強皮症.jp|全身性強皮症に関する総合サイト (kyohisho.jp) 限局皮膚硬化型全身性強皮症(lcS...