記事内容– category –
-
急性増悪中の肺移植(2022年米国)
間質性疾患の患者さんに肺移植は条件を満たす場合には治療選択の一つとなりえます。しかし、今回、米国からなんと急性増悪中の肺移植に関する研究が報告されました。なんと肺移植までの待機期間は10日間。まだ日本では難しい領域です。 Chizinga M, et al.... -
PPFの基準に関する検証研究(2022年)
特発性肺線維症(IPF)は進行性の経過をたどる予後不良な間質性肺疾患ですが、他の間質性肺疾患でも特発性肺線維症と同様に悪化する一群が報告されています。 2022年のガイドラインではこれら一群をPPF(progressive pulmonary fibrosis)と考えることが提... -
日本のセルセプト(MMF)使用状況(2022年日本)
全身性強皮症、全身性強皮症に伴う間質性肺疾患に対するミコフェノール酸モフェチル(MMF、商品名:セルセプト)の使用に関して、日本の経年的な変化や使用実態がレセプトデータを用いた解析で明らかとなりました。 Funatogawa T, Narita Y, Tamura A, Mii... -
hexagonal patternが重要、過敏性肺炎と特発性肺線維症の鑑別
過敏性肺炎と特発性肺線維症の鑑別は非常に難解ですが、CT所見の一つであるhexagonal patternが両者鑑別に有用であることが報告されました。 Okabayashi H, Fukuda T, Iwasawa T, Oda T, Kitamura H, Baba T, et al. The new useful high-resolution compu... -
過敏性肺炎の自己抗体と遺伝的背景
過敏性肺炎の患者では膠原病の自己抗体を有することが報告されていますが、さらに遺伝的背景との関連を検討した重要な研究が報告されました。 Buendía-Roldán I, Santiago-Ruiz L, Pérez-Rubio G, Mejía M, Rojas-Serrano J, Ambrocio-Ortiz E, et al. A m... -
過敏性肺炎に対するステロイドと抗原回避(2018年ベルギー)
2018年にベルギーのグループから過敏性肺炎のステロイド治療や抗原回避についての研究が報告されました。 De Sadeleer LJ, Hermans F, De Dycker E, Yserbyt J, Verschakelen JA, Verbeken EK, et al. Effects of Corticosteroid Treatment and Antigen Av... -
潰瘍性大腸炎と肺病変
潰瘍性大腸炎は消化器内科で出会う疾患ですが、時に肺病変を合併することがあります。今回日本の施設から潰瘍性大腸炎に関連する肺病変をまとめた大変すばらしい研究が報告されました。 Moda M, Suga M, Kasai S, Okochi Y, Yoshimura N, Fukata M, et al.... -
UIPとNSIP、リウマチに伴う間質性肺炎
関節リウマチ(Rheumatoid Arthritis; RA)は、多発の関節炎を特徴とする膠原病です。間質性肺炎を合併することは知られていますが、関節リウマチに伴う間質性肺炎の画像所見、病理所見は極めて多彩です。 画像所見はUIP(usual interstitial pneumonia, ... -
IPFの呼吸リハビリ、1日3回の運動で肺機能の維持
間質性肺炎のリハビリテーションに関してはエビデンスは限られています。中国から呼吸の運動を1日3回行うことで、肺機能の維持やQOLの向上に効果的であったとする研究が報告されました。Shen L, et al. New pulmonary rehabilitation exercise for pulmona... -
ざっくり解説、間質性肺炎の治療の概要
間質性肺疾患の治療について概要をスライドにまとめました。 ざっくりまとめていますので、各薬剤の適応は主治医と相談してください。 まず、間質性肺疾患は、原因のわかっているものと原因の不明のものに分類されます。 間質性肺疾患の原因には膠原病や環...