ニンテダニブ(商品名:オフェブ)は臨床試験の結果をうけて、2015年から特発性肺線維症での使用が可能となりました。
それがTOMORROW試験とINPULSIS試験です。
①TOMORROW試験
TOMORROW試験は、40歳以上の特発性肺線維症の患者さんを対象とした試験で、1年間の努力肺活量(FVC)の低下率を比較した試験です。
TOMORROW試験の結果
ニンテダニブ群は、プラセボ群と比較してFVC低下を有意に抑制しました。
- ニンテダニブ群:FVCは年間60ml低下
- プラセボ群:FVCは年間190ml低下
さらに急性増悪の頻度低下やQOL低下の抑制に寄与しています。
- 急性増悪の頻度:100人年あたりニンテダニブ群2.4回 vs プラセボ群15.7回
- QOLの変化(SGRQ):ニンテダニブ群-0.66点 vs プラセボ群+5.46点