ニンテダニブ(商品名:オフェブ)の副作用の主なものは、下痢、消化器症状、肝酵素上昇などが報告されています。
添付文書から引用すると、その頻度は
- 下痢:56%
- 悪心(吐き気):22%
- 食欲減退:5-10%
- 肝酵素上昇:12%
といわれています。
下痢の対策
下痢は、1日の排便回数が多かったり、便がやわらかいな(軟便といいます)と感じる症状を指します。
ニンテダニブでは多くの方が軟便を自覚しますが、薬剤中止に至るほどの下痢は約4%程度といわれており(INPULSIS試験の結果より引用)、その際はロペラミド(商品名:ロペミン)などの止瀉薬(下痢止め)を使用していただいています。
- 現在(2022年1月)、ロペラミドの供給が限られておりますので注意してください
注意:脱水症状
こまめな水分補給が重要です。下痢の際には常温の水やスポーツ飲料をゆっくり飲むようにしてください。また、脂っこいものや刺激の強いもの、食物繊維の多いもの、アルコールなどは下痢を悪化させる可能性があります。
下痢を起こしてしまうと、時に大きくQOLを落としたり行動が制限されてしまいます。
薬剤調節や生活習慣の変化で対応可能なこともありますので、処方されている主治医の先生とよく相談することが大切です。
(最終アップデート:2022年1月17日)