息切れの程度を示す指標には、修正MRC息切れスケール質問票が用いられています。
前回の記事で報告した研究では、COPD増悪で入院し非侵襲的人工呼吸器管理や挿管管理を要した患者に対し、NIVOスコアは院内死亡率を予測するよいスコアリングシステムであることがわかりました。
そのスコアリングには、extended MRC息切れスケール質問票が用いられています。
- グレード1:激しい運動をしたときだけ息切れがある。
- グレード2:平坦な道を早足で歩く、あるいは緩やかな上り坂を歩くときに息切れがある。
- グレード3:息切れがあるので、同年代の人より平坦な道を歩くのが遅い、あるいは平坦な道を自分のペースで歩いているとき、息切れのために立ち止まることがある。
- グレード4:平坦な道を約 100m、あるいは数分歩くと息切れのために立ち止まる。
- グレード5a:洗顔や着替えはできるが、息切れがひどく家から出られない
- グレード5b:洗顔や着替えもできず、息切れがひどく家から出られない
これはMRC息切れスケールのグレード5を洗顔や着替えができるかどうかでさらに細分化した質問表です。
この質問票を用いたCOPD増悪患者の院内死亡率はdyspnea Gr5aで17% Gr5bで33%、再入院率はdyspnea Gr5aで21% Gr5bで33%でした。
extended MRC息切れスケール質問票は、COPD増悪の院内死亡率、再入院率をよく予測可能な息切れの問診表として報告されています。