間質性肺炎全体の有病率は?欧米のデータから引用

間質性肺炎の有病率は、国ごとに異なります。

2021年にアメリカ(USA)、ベルギー(Belgium)、ギリシャ(Greece)、マルタ(Malta)、フランス(France)の各国における間質性肺炎の有病率が報告されました。

Olson A, et al. Estimation of the Prevalence of Progressive Fibrosing Interstitial Lung Diseases: Systematic Literature Review and Data from a Physician Survey. Adv Ther 2021;38:854–67.

欧米における間質性肺炎の有病率

本研究の結果から、欧米における間質性肺炎全体の有病率は、それぞれ以下のように報告されました。

  • アメリカは10万人あたり74.3
  • ベルギーは10万人あたり6.3
  • ギリシャは10万人あたり17.3
  • マルタは10万人あたり24.9
  • フランスは10万人あたり76.0

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図. 10万人当たりの間質性肺炎の有病率(文献より引用)

日本では、間質性肺炎の代表的な疾患である特発性肺線維症(IPF)の有病率は、10万人あたり10.0人程度と報告されています。

Natsuizaka M, et al. Epidemiologic survey of Japanese patients with idiopathic pulmonary fibrosis and investigation of ethnic differences. Am J Respir Crit Care Med 2014;190:773–9.

人種、生活環境、医療背景などさまざまな要因が考えられますが、国によって間質性肺炎の有病率は大きく異なります。

特に日本では、検診や国民皆保険制度という文化もありますので、さらに異質かもしれません。

先輩ナースが書いた 看護の鉄則

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