ANCA関連血管炎は、小型血管’(小細動静脈や毛細血管)を主座とする抗好中球細胞質抗体(ANCA)が関与する血管炎です。
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このANCA関連血管炎の病態は様々な研究がなされていますが、その一つの重要な病院としてNETsが挙げられます。
Brinkmann V, et al. Neutrophil extracellular traps kill bacteria. Science 2004;303:1532–5.
NETs(Neutrophil extracellular traps)とは、好中球細胞外トラップのことで、効率よく病原菌を攻撃するために好中球が放出する網状の構造物です。
白血球の1つである好中球は、生体内に侵入してきた細菌や真菌類を攻撃(貪食、殺菌)することで、感染を防ぐ役割を果たしています。
その際に、さらに好中球の攻撃能力を高めるために、上図のように網のような構造物を放出して病原微生物をとらえることがわかっています。
この網状の構造物をNETs(好中球細胞外トラップ)といいますが、このNETsとANCAの間には、実はとても興味深い関係が築き上げられています。