IPFに対する長期的なリハビリ効果(Thorax. 出版年: 2023)

論文のタイトル: Long-term effect of pulmonary rehabilitation in idiopathic pulmonary fibrosis: a randomised controlled trial
著者: Kensuke Kataoka, et al
出版年: 2023
ジャーナル: Thorax
PMID: 37012071

日本からリハビリに関するRCTが報告されました。主要評価項目である52週での6分間歩行距離の結果は達成しませんでしたが、そのリハビリ方法やその他の結果はとても参考となる内容です。

概要
特発性肺線維症(IPF)は、呼吸困難と運動不耐症を特徴とする。

方法
■19施設で行われたオープンラベルランダム化比較試験では、ニンテダニブを服用中の安定した患者を肺リハビリテーション群と対照群にランダムに分けた。
■リハビリテーション群は12週間の監視下運動訓練とその後の40週間の在宅リハビリプログラムを受け、対照群は通常のケアのみを受けた。
■主要および副次的評価項目は52週目の6分間歩行距離の変化と耐久時間の変化であった。

結果
■肺リハビリテーション群と対照群の6分間歩行距離の変化はそれぞれ-33 mおよび-53 mで有意差はなかった(平均差21 m, p=0.38)。
■耐久時間の変化は肺リハビリテーション群が対照群より有意に良好であった(平均差187 s, p=0.019)。

結論
ニンテダニブを服用中の患者における肺リハビリテーションは6分間歩行距離を改善しなかったが、耐久時間の改善が持続した。

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