関節リウマチに伴う間質性肺炎のレビュー2021:③治療戦略(案)

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関節リウマチに伴う間質性肺炎の最新のレビューが日本から報告されました。前回、前々回の続きで、今回が最後(第3回)になります。

Yamakawa H, et al. Decision-Making Strategy for the Treatment of Rheumatoid Arthritis-Associated Interstitial Lung Disease (RA-ILD). J Clin Med Res 2021;10. 

治療戦略の提案

関節リウマチに伴う間質性肺炎では、どのような治療を行っていけばいいのか、明確に定まった方法はありません。そのような中、本レビューで治療戦略の案が提案されました。

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(図. 関節リウマチに伴う間質性肺炎の治療戦略(案)。文献より引用掲載)
概要は、

まず関節リウマチの活動性を評価して、活動性が高い場合には、間質性肺炎がある場合はcsDMARDs(スルファサラジン、タクロリムス、イグラモチドなど)、間質性肺炎がない場合には急性増悪のリスクや薬剤性肺炎のリスクを考慮してメソトレキセートやcsDMARDsを検討。

RAの活動性が低い場合には、間質性肺炎の進行の有無を評価して、抗炎症治療を行うか、抗線維化薬を導入するかの議論を行う。

という内容です。

呼吸器内科の医師によるレビューですが、膠原病リウマチ内科の先生方も共著されている大変重要な報告です。まだあくまで提案ではありますが、大変参考になるアルゴリズムです。

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