鳥関連抗体の診断における感度、特異度は?

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過敏性肺炎の検査で用いるイムノキャップ 特異的IgG鳥が保険収載されました。

日本からこの検査が保険収載されるにあたり、鳥関連過敏性肺炎の診断の補助となることを示した研究が報告されています。

Shirai T, et al. Screening and diagnosis of acute and chronic bird-related hypersensitivity pneumonitis by serum IgG and IgA antibodies to bird antigens with ImmunoCAP®. Allergol Int 2021;70:208–14.

鳥特異抗体のカットオフ値

ハトオウムセキセイインコに対する特異的IgG値のカットオフ値を、ROC曲線を用いて以下の通りに設定しました。

  • ハト・・・24.6 mgA/L
  • オウム・・・14.0 mgA/L
  • セキセイインコ・・・8.7 mgA/L

急性および慢性(再燃症状軽減型)鳥関連過敏性肺炎

急性および慢性(再燃症状軽減型)鳥関連過敏性肺炎を対象とした場合、この鳥関連抗体の感度(Sensitivity)と特異度(Specificity)はそれぞれ下表の通りです。

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慢性(症状再燃軽減型および潜在性発症型)過敏性肺炎

慢性(症状再燃軽減型および潜在性発症型)過敏性肺炎いおいても、これら鳥関連抗体を組み合わせることで、より感度、特異度が改善されることも報告しています。

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<まとめ>

鳥関連過敏性肺炎の診断の補助となるイムノキャップ 特異的IgG鳥が保険収載され、日常臨床において今後広く用いられる可能性が高い。

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