日本におけるサルコイドーシスの臓器合併の割合や肺病変の病型は?

過去2日間の記事で、サルコイドーシスには地域性があり、人種によって肺病変の病型が異なることを報告しました。

それでは、日本におけるサルコイドーシスの実態はどのようなものでしょうか。

Brito-Zerón P, Kostov B, Superville D, Baughman RP, Ramos-Casals M, Autoimmune Big Data Study Group. Geoepidemiological big data approach to sarcoidosis: geographical and ethnic determinants. Clin Exp Rheumatol 2019;37:1052–64.

これはアジアにおけるサルコイドーシスの肺病変の病型とその他の臓器病変をまとめた図です。

f:id:fibrosis:20211202200048p:plain図. 国別の臓器合併症の割合と肺病変の画像ステージ(文献より引用)。

日本は右上のグラフです。

肺病変は以下のような画像ステージ別で提示されています。

  • Stage 0:正常
  • StageⅠ:両側肺門リンパ節腫大あり、肺野陰影なし
  • StageⅡ:両側肺門リンパ節腫大あり、肺野陰影あり
  • StageⅢ:両側肺門リンパ節腫大なし、肺野陰影あり
  • StageⅣ:収縮やブラを伴う広範な肺の線維化

日本では、肺病変として何らかの肺野陰影をもつ患者(StageⅡ-Ⅳ)は全体の38%であり、多くが正常か両側肺門リンパ節腫大のみの病変であることがわかります。

その他、肺外の病変の合併に関しては、約半数で眼病変があり、皮膚病変や心臓病変が次に続きます。

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