特発性肺線維症(IPF)と合併症との関係は?

特発性肺線維症(IPF)の合併症には、肺だけでなく、肺外の病変としても様々なものが報告されています。

これら合併症は、無症状のこともあるため、特発性肺線維症(IPF)の診療を行う際にどの程度合併症を検索するか、によって大きく頻度は異なります。

また、合併症に関しては、IPFの進行や死亡率の悪化に影響することも報告されていますので、注意が必要です。

2017年には日本からIPFとこれら合併症との関係をまとめたレビューが報告されました。

Suzuki A, Kondoh Y. The clinical impact of major comorbidities on idiopathic pulmonary fibrosis. Respir Investig 2017;55:94–103.

例えば、喫煙は、特発性肺線維症(IPF)の発症リスク因子といわれています。また、もちろん喫煙は肺癌の発症リスク因子でもありますが、肺癌はIPFにおける主要な死因の一つでもあります。

また、IPFでは逆流性食道炎の合併率が高いことが報告されていますが、逆流性食道炎があることでIPFの進行や急性増悪のリスクが悪化することもわかっています。

特発性肺線維症(IPF)だけでなく間質性肺炎の診療では、これら合併症にも注意して、診療を行うことがとても大切です。

これら各合併症の詳細に関しては、今後の記事で改めてまとめていきたいと思います。 

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