SpO2とPaO2の対比

酸素の状態を調べる検査には、

  • 動脈血酸素分圧(PaO2
  • 経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2

があります。

動脈血酸素分圧(PaO2)は正確に血液中の酸素の状態を測定することができます。

しかし、静脈ではなく動脈から採血しなければならりません。そのため、強い疼痛を伴うことがありますし、神経が近くを通っているために穿刺により神経を傷つけてしまうこともあります。

そのため、簡易な検査としては、パルスオキシメーターをもちいた経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)が用いられます。

しかし、これは簡易ではありますが、正確な血液中の酸素濃度は測定が難しく、様々な要因で上下してしまうデメリットもあります。

実臨床においては、

  • 簡易な経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)でだいたいの酸素濃度を予測し
  • 詳しく調べる際には動脈血酸素分圧(PaO2)を行う

ことが多いのではないでしょうか。

これら経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)と動脈血酸素分圧(PaO2)の対比は、酸素解離曲線を用いたグラフで提示されます。

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O’Driscoll BR, Howard LS, Earis J, Mak V, British Thoracic Society Emergency Oxygen Guideline Group, BTS Emergency Oxygen Guideline Development Group. BTS guideline for oxygen use in adults in healthcare and emergency settings. Thorax 2017;72:ii1–90.

これらは体温や全身状態、測定した場所(高度)などでも変化しますので注意が必要ではありますが、おおよその対比として下表のような値を意識しています。

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