特発性肺線維症(IPF)の重症度分類は、
- 安静時の動脈血液ガス検査の酸素濃度(安静時動脈血酸素分圧)
- 6分間歩行試験時の酸素濃度(SpO2)
でⅠからⅣの4段階で定められています。
この重症度分類では、安静時の動脈血液ガス検査の酸素濃度がよい場合、6分間歩行試験時の酸素濃度が低くても、重症度はⅠのまま変わりません。
具体的には(安静時の動脈血液ガス検査の酸素濃度が80torr以上の場合)ですが、
これらの患者さんでもし6分間歩行試験時の酸素濃度が低下した場合、重症度をⅠからⅡに上げることで予後を層別化できるかどうか、検討した研究が報告されました。
その結果では、これにより、安静時の酸素状態が良くても、労作時の低酸素血症の有無を評価することで、しっかり予後を層別化できる(C-statistics=0.677)ことがわかりました。