特発性肺線維症以外の間質性肺炎においても、進行性に線維化が悪化するフェノタイプが存在することは解説させていただきました。
⇒⇒⇒間質性肺炎の新たな治療戦略:進行性に線維化が悪化するフェノタイプ
特に膠原病では、間質性肺炎合併は特に予後不良なことが示唆されています。
混合性結合組織病(MCTD)ではどうでしょうか。
1998年の日本の厚生省(当時)研究班の全国調査からの報告が参考となります。
(混合性結合組織病の診療ガイドライン(改訂第3版)より引用)
この調査に登録された日本の混合性結合組織病719例のうち、
60例の主死因分析では、
- 27% 肺感染症
- 17% 肺高血圧症
- 12% 悪性腫瘍
- 10% 間質性肺炎
という結果でした。
5年生存率は94%であり全体としての予後は比較的よいですが、間質性肺炎も少なからず死亡原因となるようです。