ニンテダニブの臨床試験②「INPULSIS試験」

ニンテダニブ(商品名:オフェブ)は臨床試験の結果をうけて、2015年から特発性肺線維症での使用が可能となりました。それがTOMORROW試験INPULSIS試験です。

②INPULSIS試験

INPULSIS試験は、40歳以上の特発性肺線維症の患者さんを対象とした試験で、INPULSIS-1試験とINPULSIS-2試験からなり、52週後の努力肺活量(FVC)の低下率を比較した試験です。

Richeldi L, et al. Efficacy and safety of nintedanib in idiopathic pulmonary fibrosis. N Engl J Med 2014;370:2071–82.

INPULSIS試験の結果

ニンテダニブ群は、プラセボ群と比較してFVC低下を有意に抑制しました。

  • INPULSIS-1試験
  • ニンテダニブ群:FVCは年間114.7ml低下
  • プラセボ群:FVCは年間239.9ml低下
  • INPULSIS-2試験
  • ニンテダニブ群:FVCは年間113.6ml低下
  • プラセボ群:FVCは年間207.3ml低下

特発性肺線維症(IPF)では、自然経過で年間200~240ml程度FVCが低下するところを、ニンテダニブにより年間110~120程度の低下に抑制する。つまり、ニンテダニブにより進行を半分程度に抑える効果が期待されます。

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