シェーグレン症候群の疾患活動性指標

シェーグレン症候群の疾患活動性には、

  • ESSDAI
  • ESSPRI

があります。特にこのESSDAIは指定難病の重症度の判定にも用いられていますので、大変重要な指標です。

ESSDAI

ESSDAIは、EULAR Sjogren Syndrome Disease Activity Indixの略語であり、

  1. 健康状態
  2. リンパ節腫脹
  3. 腺症状
  4. 関節症状
  5. 皮膚症状
  6. 肺病変
  7. 腎病変
  8. 筋症状
  9. 末梢神経障害
  10. 中枢神経障害
  11. 血液障害
  12. 生物学的所見

12項目を調査します。それぞれの項目に

  • 重み(係数)
  • 活動性の点数

が割り付けられており、重み×点数の合計点で疾患活動性を評価します。123点満点点数が高いほど活動性が高く、

  • 5点未満は低疾患活動性
  • 5点以上で中・高疾患活動性

に分類します。臨床的に意義のある改善(MCII)は3点以上の改善であり、3点以上の点数が低下した場合に、臨床的に意義がある改善を認めたと判断します。

ESSPRI

ESSPRIは、EULAR Sjogren Syndrome Patient Reported Indexの略語であり、患者さんの症状に対する3つの質問の平均点で評価します。

質問の内容は、

  1. 最近2週間の乾燥症状
  2. 最近2週間の疲労感
  3. 最近2週間の痛み

です。それぞれの項目を10点満点で点数化して頂き、その平均点で疾患活動性を評価します。実際にはこのような用紙を用いて記入していただきます。

f:id:fibrosis:20210911230811p:plain
日本シェーグレン症候群学会のHP(http://sjogren.jp/menus/index/00044)より引用転載

点数が高いほど活動性が高く、5点未満で容認できる状態(PASS:patient-acceptable symptom state) と考えます。

臨床的に意義のある改善(MCII)は、1点以上もしくは15%以上の改善であり、平均点が1点以上低下した場合や15%以上低下した場合に、臨床的に意義がある改善を認めたと判断します。

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