シェーグレン症候群の疾患活動性には、
- ESSDAI
- ESSPRI
があります。特にこのESSDAIは指定難病の重症度の判定にも用いられていますので、大変重要な指標です。
ESSDAI
ESSDAIは、EULAR Sjogren Syndrome Disease Activity Indixの略語であり、
- 健康状態
- リンパ節腫脹
- 腺症状
- 関節症状
- 皮膚症状
- 肺病変
- 腎病変
- 筋症状
- 末梢神経障害
- 中枢神経障害
- 血液障害
- 生物学的所見
の12項目を調査します。それぞれの項目に
- 重み(係数)
- 活動性の点数
が割り付けられており、重み×点数の合計点で疾患活動性を評価します。123点満点で点数が高いほど活動性が高く、
- 5点未満は低疾患活動性
- 5点以上で中・高疾患活動性
に分類します。臨床的に意義のある改善(MCII)は3点以上の改善であり、3点以上の点数が低下した場合に、臨床的に意義がある改善を認めたと判断します。
ESSPRI
ESSPRIは、EULAR Sjogren Syndrome Patient Reported Indexの略語であり、患者さんの症状に対する3つの質問の平均点で評価します。
質問の内容は、
- 最近2週間の乾燥症状
- 最近2週間の疲労感
- 最近2週間の痛み
です。それぞれの項目を10点満点で点数化して頂き、その平均点で疾患活動性を評価します。実際にはこのような用紙を用いて記入していただきます。
点数が高いほど活動性が高く、5点未満で容認できる状態(PASS:patient-acceptable symptom state) と考えます。
臨床的に意義のある改善(MCII)は、1点以上もしくは15%以上の改善であり、平均点が1点以上低下した場合や15%以上低下した場合に、臨床的に意義がある改善を認めたと判断します。