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ANCA関連血管炎の発症率は国ごとに地域性があり、日本はMPAが多い
ANCA関連血管炎の発症率は、国ごとに異なり、地域性があることが報告されています。 多発血管炎性肉芽腫症(GPA)はヨーロッパに多く、東アジアは極めて少ないこと、顕微鏡的多発血管炎 (MPA)は日本や中国などのアジアに多いようです。 Kitching AR, e... -
ANCA関連血管炎は種類ごとに各臓器の発症頻度は異なる
ANCA関連血管炎の種類には、 顕微鏡的多発血管炎 (Microscopic Polyangitis; MPA) 多発血管炎性肉芽腫症(Granulomatosis with Polyangitis; GPA) 好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(Eosinophilic Granulomatosis with Polyangitis; EGPA) の3種類があり... -
MPO-ANCA関連血管炎の肺病変合併率は約50%
ANCA(anti-neutrophil cytoplasmic antibody)は抗好中球細胞質抗体と呼ばれる自己抗体の総称で、これと関連の深い血管炎をANCA関連血管炎と総称しています。 このANCAの一つであるMPO-ANCAに関連した血管炎について、日本ではMPO-ANCA関連血管炎に関する... -
特発性肺線維症(IPF)の重症度分類、GAPモデルとは?
特発性肺線維症(IPF)の重症度の指標として、GAPモデルが用いられています。 Ley B, et al. A multidimensional index and staging system for idiopathic pulmonary fibrosis. Ann Intern Med 2012;156:684–91. GAPモデルとは GAP(ギャップ)とは、 Gen... -
慢性間質性肺疾患の重症度分類、ILD-GAPモデルとは?
特発性肺線維症(IPF)の重症度分類の一つに、性別、年齢、肺機能を用いたGAPモデルがあります。GAPモデルに関してはこちらの記事もご覧ください。 これをIPFだけでなく、慢性間質性肺疾患(chronic ILD; chronic interstitial lung disease)にも広く適応... -
【保存版】特発性肺線維症(IPF)とはどのような病気か。
間質性肺炎の原因は様々であり、膠原病や吸入抗原への曝露、薬剤などが原因となりえます。 その原因を検索するため、多くの時間をかけて問診や身体診察、検査などを行いますが、中には原因が不明なものも多く存在し、これらを特発性間質性肺炎と呼んでいま... -
外科的肺生検後の急性増悪は約2%で起こり、対側肺に優位である
間質性肺炎を詳しく調べる際の検査の一つに、外科的肺生検があります。 外科的肺生検は、実際に手術で肺を生検する手法です。現在では、基本的には胸に2cm程度の2つか3つの小さな切れ目(ポート)を入れ、胸腔鏡を使用して肺の一部を切除する、ビデオ補... -
肺活量の低下は急性増悪発症リスク因子の一つ
1993年に急性増悪の病態が初めて報告されてから30年弱が経ちましたが少しずつ急性増悪の発症リスク因子が明らかとなっています。 過去の記事でも、急性増悪の発症リスク因子には、特発性肺線維症(IPF)、肺機能が悪いこと、動脈血酸素分圧(PaO2)が低い... -
急性増悪の発症危険因子と長期予後とは
急性増悪は特発性肺線維症(IPF)で報告され、2016年には国際ワーキンググループからその定義や診断基準の改定案が報告されました。 しかし、IPF以外の間質性肺炎でのその頻度や予後はわかっていません。 2020年にIPFとIPF以外の間質性肺炎との、急性増悪... -
急性増悪:1993年に日本から初めて報告された疾患概念
特発性肺線維症(IPF)は、通常は慢性かつ進行性の経過をたどる疾患です。 この特発性肺線維症の経過中に、新たな肺の影の出現とともに呼吸不全が急速に悪化することがあり、急性増悪(acute exacerbation; AE)と呼ばれています。 この特発性肺線維症の急...