記事内容– category –
-
進行性肺線維症に対するピルフェニドンの有効性(システマティックレビューとメタ解析)
抗線維化薬であるニンテダニブのPF-ILDに対するの有効性は明らかであり、実臨床でも用いられています。しかし、特発性肺線維症(IPF)に対する抗線維化薬には現在2種類があり、もう一方の抗線維化薬であるピルフェニドンに関しては、その有効性は明らかで... -
IPAFは特発性間質性肺炎の予後良好な因子(日本からの多施設共同前向き観察研究)
IPAFとは膠原病の分類基準は満たさないが、膠原病の匂いのする間質性肺炎を指しますが、日本からIPAFに関する重要な多施設共同前向き観察研究が報告されました。 Prospective nationwide multicentre cohort study of the clinical significance of auto... -
TBLCは異なる部位から複数回採取がよい
クライオバイオプシー(TBLC、経気管支肺凍結生検)について約700例の経験をまとめた研究がイタリアから報告されています。 Ravaglia C, Wells AU, Tomassetti S, Gurioli C, Gurioli C, Dubini A, et al. Diagnostic yield and risk/benefit analysis of ... -
全身性強皮症に伴う間質性肺疾患:非喫煙者でも病理で気腫性変化
全身性強皮症(SSc)の臓器病変のなかでも、間質性肺炎は頻度が高く、重要な合併症です。この全身性強皮症に伴う間質性肺炎では、非喫煙者であっても気腫性変化が目立つことを経験します。そこに着目した研究が2018年に日本から報告されました。 Yamakawa ... -
特発性肺線維症における蜂巣肺の有無(INPULSIS試験のサブグループ解析)
特発性肺線維症の胸部CT所見は、胸膜直下の分布と網状影が特徴で、典型的には蜂巣肺を呈します。下図はどちらも胸膜直下の網状影を認める特発性肺線維症の画像ですが、左は蜂巣肺あり、右は蜂巣肺なしの画像です。 (Raghu G, et al. An official ATS/ERS/... -
特発性肺線維症の肺活量は毎年150~200ml程度減少
特発性肺線維症(IPF)は、進行性で最終的には死に至る病気です。 過去数十年にわたる臨床試験で有効な治療法を見出すことができませんでした。しかし、ニンテダニブとピルフェニドンの2つの治療法が第III相試験で成功したことで、治療における大きなブ... -
肺胞蛋白症と過敏性肺炎の合併
肺胞蛋白症(PAP)と過敏性肺炎(HP)は混在することがありますが、両者の合併なのか、HPに二次性PAPを発症したのかは判断が難しい場合も多いです。2010年の報告ですが、PAPとHPの混在を述べた非常に重要な研究がありますので、紹介します。 Verma H, Ni... -
新たな気管支鏡技術:気管支鏡下光干渉断層撮影(EB-OCT)
間質性肺炎の診断で重要な外科的肺生検ですが、手術によって肺の組織を採取するため、有益な一方で、侵襲的な検査であることが懸念です。 今回は新たな気管支鏡技術である気管支鏡下光干渉断層撮影(EB-OCT、Endobronchial optical coherence tomography)... -
特発性肺線維症のうち約40%が過敏性肺炎の可能性
過敏性肺炎の診断ガイドラインが2020年に報告され(⇒「過敏性肺炎の診断ガイドライン2020」)、日本からも新たに過敏性肺炎診療指針2022が報告されました。しかし、まだまだ過敏性肺炎の診断は難しい問題で、特に特発性肺線維症(IPF)との鑑別は非常に... -
画像NSIPパターンでも約40%は病理UIPパターン
間質性肺炎の代表的な画像所見はUIP(通常型間質性肺炎)パターンやNSIP(非特異性間質性肺炎)パターンですが、この両者の鑑別は決して容易ではありません。 Sumikawa H, et al. Pathologically proved nonspecific interstitial pneumonia: CT pattern a...