免疫介在性壊死性ミオパチーの間質性肺炎の合併に関して、中国からまとまった報告が発表されました。
一言解説
免疫介在性壊死性ミオパチーの約半数に間質性肺炎を合併し、NSIPパターンが最多である。
さらに詳しく解説(専門的な内容です)
目的
抗Signal recognition particle(SRP)抗体を有する免疫介在性壊死性ミオパチー(IMNM)患者における間質性肺疾患(ILD)の特徴を明らかにすることを目的とした。
方法
抗SRP抗体を有するIMNM患者の診療記録をレトロスペクティブに検討した。
結果
合計60名の患者が特定され、27名(45.0%)の患者が肺の画像診断に基づいてILDと診断された。
- NSIP 17名(63.0%)、OP 9名(33.3%)、LIP 1名(3.7%)
- HRCT所見:Reticulation 17例(63.0%)、GGO and patchy shadow 10例(37.0%)
肺機能検査が可能な患者は18名で、軽症群に6名(33.3%)、中等症群に10名(55.6%)が含まれた。
ILD発症時の平均年齢はILD非発症群に比べ有意に高く(48.6 ± 14.4 歳 vs 41.2 ± 15.4 歳,p<0.05)、ILD群における嚥下障害の頻度はILD非発症群に比べ高かった(p<0.05)。
長期フォローアップが可能な患者は9名であった。8名(88.9%)で肺機能が安定し、6名(66.7%)でHRCTが安定していた。
<まとめ>
抗SRP抗体を有する IMNM 患者において、ILDは45%に認め、NSIPパターンが最多であった。