口唇腺生検、シェーグレン症候群診断のための重要な検査

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シェーグレン症候群の診断基準の一つに、口唇腺生検の組織所見が含まれています。

 

口の中には小唾液腺というが存在し、その中でも口唇に分布するものを口唇腺といいます。つまり唇に存在する小唾液腺を狙って生検するものです。

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(図. シェーグレン症候群の診断のための下唇腺(矢印)の生検。Shen D, et al. Clinical anatomy of the inferior labial gland: a narrative review. Gland Surg 2021.より引用掲載)

具体的には、

  1. 下唇を引っ張り
  2. 麻酔をして、
  3. 1.5-2.0cmほどの切開を入れて組織を採取

します。

 

この組織所見で、

4mm2あたり1focus以上の単核細胞浸潤を認める

場合を陽性と判断します。

 

この所見は、日本の診断基準だけでなく、

  • 米国・ヨーロッパ改訂分類基準(2002年)
  • 米国リウマチ学会分類基準(2012年)
  • 米国リウマチ学会/ヨーロッパリウマチ学会の一次性シェーグレン症候群分類基準(2016年)

にも用いられており、シェーグレン症候群の診断で極めて重要な所見です。

 

 

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(最終アップデート:2022年1月21日)

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