シェーグレン症候群の診断基準の一つに、口唇腺生検の組織所見が含まれています。
口の中には小唾液腺というが存在し、その中でも口唇に分布するものを口唇腺といいます。つまり唇に存在する小唾液腺を狙って生検するものです。
具体的には、
- 下唇を引っ張り
- 麻酔をして、
- 1.5-2.0cmほどの切開を入れて組織を採取
します。
この組織所見で、
4mm2あたり1focus以上の単核細胞浸潤を認める
場合を陽性と判断します。
この所見は、日本の診断基準だけでなく、
- 米国・ヨーロッパ改訂分類基準(2002年)
- 米国リウマチ学会分類基準(2012年)
- 米国リウマチ学会/ヨーロッパリウマチ学会の一次性シェーグレン症候群分類基準(2016年)
にも用いられており、シェーグレン症候群の診断で極めて重要な所見です。
(最終アップデート:2022年1月21日)