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急性増悪の予測モデル(Ann Am Thorac Soc. 2024)
間質性肺疾患の重要な合併症に急性増悪があります。急性増悪は、間質性肺炎の経過中に、急激な呼吸状態の悪化を示し、短期間で死亡に至る可能性がある病態です。 急性増悪に関してはこちらの記事もご覧ください。 急性増悪がどのような患者に起こすのか、... -
大気汚染とILDs(Tuberc Respir Dis (Seoul). 2024)
韓国のSong先生らのグループから、大気汚染と間質性肺疾患(ILDs)に関するレビューが報告されました。大気汚染がILDsに与える影響やメカニズム、どのような介入が必要なのかなど、大変重要なポイントですので、紹介します。 引用文献:Jo YS, Song JW. Ai... -
equivocal ILAの有病率とFVC低下(Ann Am Thorac Soc. 2024)
ILAは偶発的に見つかった肺の間質性陰影ですが、基準は5%以上の範囲で認めることが定められています。今回のこの5%にも満たないさらにわずかな陰影(equivocal ILA)を解析した研究が日本から報告されました。equivocal ILAは、非ILA群に比べFVC低下の傾向... -
家族性肺線維症の親族の間質性肺炎の進行リスク(Am J Respir Crit Care Med. 2024)
間質性肺炎の病歴において、家族の方が間質性肺炎を指摘されているかどうか、いわゆる家族歴の有無は大変重要な問診です。今回、この家族歴のある間質性肺疾患の家族にHRCTを用いたスクリーニングを実施し、肺の影の評価を行った研究結果が報告されました... -
IPFに対するdeupirfenidone(ELEVATE IPF trial, Phase2b)
デュピルフェニドン(deupirfenidone , LYT-100)のPhase2b試験(ELEVATE IPF trial)の結果が公表されました。 PureTech’s Deupirfenidone (LYT-100) Slowed Lung Function Decline in People with Idiopathic Pulmonary Fibrosis (IPF) as Measured by Fo... -
胸部HRCT画像におけるUIPパターンと蜂巣肺の有無
胸部HRCT画像におけるパターン分類、各所見の読影は大切ですが、時に蜂巣肺の有無に悩むケースに出会います。 2006年Radiologyに報告された研究では、UIPパターンをNSIPパターンなどと鑑別する際に、有用な所見は蜂巣肺の広がり、最近位の気管支の牽引性気... -
SSc-ILD EULAR治療レコメンデーション2023年改訂
EULARよりSScの治療レコメンデーションが発表されました(ARDでオンライン出版)。大変重要なレコメンデーションとなりますので、ご紹介します。 SSc各臓器別の治療推奨ステートメントですが、SSc-ILDでは治療フローチャートが掲載されています。■治療フロ... -
PPFEのレビュー(J Clin Med Res 2024.)
2024年度から特発性間質性肺疾患の難病制度が改訂となりました。 ★難病制度の改定に関しては、詳しくは以下の記事をご覧ください。 今回の改定で重要な点の一つとして、特発性胸膜肺実質線維弾性症(特発性上葉優位型肺線維症、iPPFE)が新たに認定が可能... -
【まとめ】6分間歩行試験と間質性肺炎
6分間歩行試験は、間質性肺炎でも特に重要な検査の一つです。 6分間歩行試験とは、文字通り6分間歩いていただき、その歩行距離と酸素の状態を調べる検査です。患者さんには6分間にできるだけ長い距離を歩いていただきます。30mぐらいの平坦な道で検査を行... -
【まとめ】抗ARS抗体陽性の間質性肺炎
筋炎関連の間質性肺炎は、その筋炎特異的自己抗体に応じた病態を考えることが重要です。 特に抗ARS抗体は急性、慢性の両方の経過をたどり、初期治療対応や経過中の再燃が問題となる一群です。 抗ARS抗体の種類 8種類の抗ARS抗体 現在、抗ARS抗体には、抗Jo...