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市販後データからわかるニンテダニブの副作用(Adv Ther. 2024)
間質性肺炎の治療薬の一つにニンテダニブがありますが、日本では使用されて約9年が経過しました。現在、ニンテダニブは特発性肺線維症、進行性線維化を伴う間質性肺疾患、漸新世強皮症に伴う間質性肺疾患に適応とされています。 今回、ニンテダニブの市販... -
間質性肺炎のBALと画像所見の関係(Chest. 2024)
間質性肺炎の精査の一つにBAL(気管支肺胞洗浄)があります。気管支鏡で行う検査の一つであり、肺にどのような細胞が存在するかを調べるための検査です。 ★間質性肺炎の検査に関する概要はこちらの記事もご覧ください。 今回、間質性肺炎のBAL細胞解析と画... -
胸部HRCT画像におけるUIPパターンと蜂巣肺の有無
胸部HRCT画像におけるパターン分類、各所見の読影は大切ですが、時に蜂巣肺の有無に悩むケースに出会います。 2006年Radiologyに報告された研究では、UIPパターンをNSIPパターンなどと鑑別する際に、有用な所見は蜂巣肺の広がり、最近位の気管支の牽引性気... -
SSc-ILD EULAR治療レコメンデーション2023年改訂
EULARよりSScの治療レコメンデーションが発表されました(ARDでオンライン出版)。大変重要なレコメンデーションとなりますので、ご紹介します。 SSc各臓器別の治療推奨ステートメントですが、SSc-ILDでは治療フローチャートが掲載されています。■治療フロ... -
低酸素に対する在宅酸素療法の使用時間(NEJM. 2024)
間質性肺炎の病状が進行すると、体の酸素が不足し、在宅酸素療法を導入することがあります。基準は以下の記事も参考にしてください。 今回、NEJMより在宅酸素療法に関する重要な研究結果が報告されました。組み入れ基準は低酸素の基準が採用されており、間... -
TBLCで採取した膠原病ILDの病理組織パターンとリンパ球凝集(Histopathology. 2024)
膠原病に伴う間質性肺疾患の肺病理所見はあまりわかっていませんが、凍結肺生検(クライオバイオプシー)が登場してから低侵襲で肺組織を採取できるようになりました。今回はこの膠原病に伴う間質性肺疾患とIPF、過敏性肺炎の病理学的特徴を比較した研究結... -
病理学的に局所的なUIPの存在は進行性肺線維症の予後に重要な役割を果たす(Histopathology. 2024)
外科的肺生検の肺病理所見は、間質性肺炎の病態把握、診断に非常に有用です。特にUIPパターンは予後不良ということが考えれていますが、今回は進行性肺線維症(PPF)と病理UIP所見の関係を解析した研究結果が日本から報告されました。 PPF症例であっても、... -
NerandomilastがIPFに対する第3相臨床試験で主要評価項目を達成(プレスリリース)
間質性肺炎の重要な疾患の一つに特発性肺線維症(IPF)があります。現在、特発性肺線維症(IPF)に対してピルフェニドンとニンテダニブの2種類が治療薬として使用できますが、まだ疾患進行を抑制する効果しかありません。 ★特発性肺線維症(IPF)に関する... -
PPFEのレビュー(J Clin Med Res 2024.)
2024年度から特発性間質性肺疾患の難病制度が改訂となりました。 ★難病制度の改定に関しては、詳しくは以下の記事をご覧ください。 今回の改定で重要な点の一つとして、特発性胸膜肺実質線維弾性症(特発性上葉優位型肺線維症、iPPFE)が新たに認定が可能... -
【まとめ】6分間歩行試験と間質性肺炎
6分間歩行試験は、間質性肺炎でも特に重要な検査の一つです。 6分間歩行試験とは、文字通り6分間歩いていただき、その歩行距離と酸素の状態を調べる検査です。患者さんには6分間にできるだけ長い距離を歩いていただきます。30mぐらいの平坦な道で検査を行...