マニア編– category –
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PPFE様所見は予後不良なサイン
肺の上方、いわゆる肺尖部に認めるPPFE様の所見がどのような臨床的な意味を持つのか検討した研究が2021年に報告されました。Fujisawa T, et al. Radiological pleuroparenchymal fibroelastosis-like lesion in idiopathic interstitial pneumonias. Respi... -
hexagonal patternが重要、過敏性肺炎と特発性肺線維症の鑑別
過敏性肺炎と特発性肺線維症の鑑別は非常に難解ですが、CT所見の一つであるhexagonal patternが両者鑑別に有用であることが報告されました。 Okabayashi H, Fukuda T, Iwasawa T, Oda T, Kitamura H, Baba T, et al. The new useful high-resolution compu... -
過敏性肺炎の自己抗体と遺伝的背景
過敏性肺炎の患者では膠原病の自己抗体を有することが報告されていますが、さらに遺伝的背景との関連を検討した重要な研究が報告されました。 Buendía-Roldán I, Santiago-Ruiz L, Pérez-Rubio G, Mejía M, Rojas-Serrano J, Ambrocio-Ortiz E, et al. A m... -
筋炎ILDはMUC5B遺伝子多型の関与なし
筋炎に伴う間質性肺炎におけるMUC5B遺伝子多型の関与の有無を調べた研究が報告されましたが、筋炎に伴う間質性肺炎ではMUC5B遺伝子多型の関与はないという結果でした。 Johnson C, Rosen P, Lloyd T, Horton M, Christopher-Stine L, Oddis CV, et al. Exp... -
pre or post?間質性肺炎に合併する肺高血圧症
間質性肺炎の重要な合併症の一つに肺高血圧症があります。今回間質性肺炎に合併した肺高血圧症の分類として、post-capillary PHとpre-capillary PHを比較した大変重要な研究が日本から報告されています。 Teramachi R, et al. Impact of post-capillary pu... -
肺のびまん性肺骨化症
胸部CTで間質性肺炎をみる際に、時に骨化を認めることがあります。このびまん性肺骨化症について、日本の放射線科の大変ご高名な先生から重要な研究結果が報告されています。 Egashira R, et al. Diffuse Pulmonary Ossification in Fibrosing Interstitia... -
全身性強皮症に伴う間質性肺疾患:非喫煙者でも病理で気腫性変化
全身性強皮症(SSc)の臓器病変のなかでも、間質性肺炎は頻度が高く、重要な合併症です。この全身性強皮症に伴う間質性肺炎では、非喫煙者であっても気腫性変化が目立つことを経験します。そこに着目した研究が2018年に日本から報告されました。 Yamakawa ... -
肺胞蛋白症と過敏性肺炎の合併
肺胞蛋白症(PAP)と過敏性肺炎(HP)は混在することがありますが、両者の合併なのか、HPに二次性PAPを発症したのかは判断が難しい場合も多いです。2010年の報告ですが、PAPとHPの混在を述べた非常に重要な研究がありますので、紹介します。 Verma H, Ni... -
新たな気管支鏡技術:気管支鏡下光干渉断層撮影(EB-OCT)
間質性肺炎の診断で重要な外科的肺生検ですが、手術によって肺の組織を採取するため、有益な一方で、侵襲的な検査であることが懸念です。 今回は新たな気管支鏡技術である気管支鏡下光干渉断層撮影(EB-OCT、Endobronchial optical coherence tomography)... -
特発性肺線維症のうち約40%が過敏性肺炎の可能性
過敏性肺炎の診断ガイドラインが2020年に報告され(⇒「過敏性肺炎の診断ガイドライン2020」)、日本からも新たに過敏性肺炎診療指針2022が報告されました。しかし、まだまだ過敏性肺炎の診断は難しい問題で、特に特発性肺線維症(IPF)との鑑別は非常に...